事例Ⅲ ~平成27年度試験問題一覧~

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本ブログに掲載している平成27年度の「事例Ⅲ」に関する記事の対応表を以下に示します。

2018年10月22日 08:00現在

全体構成の理解

事例Ⅰ~事例Ⅲの問題では、最初に、試験問題の全体像を把握して、それぞれの問題で与件文のどこを参考にして解答するかを考えることをお薦めします。

例えば、平成27年度の問題では「第1問-設問3」「第2問」「第3問」で、それぞれ与件文のどこを参考にして解答を構成するかという切り分けが非常に難しくなっています。

「第1問-設問3」「第3問」は、いずれも納期に関する問題となっており、「第2問」は「生産工程に生じている問題点とその改善策」に関する問題となっているため、「第2問」では納期に関連する解答をしないよう注意する必要があります。

もう少し詳細に見ていくと、「第1問-設問3」では「自動車業界で要求される短納期に対応するための改善策」について、「第3問」では「納期遅延の解消を目的とした生産管理のIT化」について問われており、試験問題の全体像を確認せずに「第1問-設問3」を解答してしまうと「第3問」の問題を読んだときに、自分の解答構成の誤りに気付き、手戻りが発生してしまうことになってしまいます。(普通に与件文を読んで問題を上から順に解いていくと「第1問-設問3」で「生産管理を改善する」と書いてしまう方が多いと思いますが、「生産管理」に関する対策は「第3問」で解答すべき内容です。)

こういった手戻りを起こさないためにも、最初に、試験問題の全体像を把握して、それぞれの問題で与件文のどこを参考にして解答するかを考えることが非常に重要です

本ブログの対応表

問題 配点 問題概要 該当記事
第1問 40点 C社が自動車部品分野に参入する場合、強みとなる点  事例Ⅲ 第1問
(設問1)
自動車部品の受注獲得によるC社のメリット  事例Ⅲ 第1問
(設問2)
自動車業界で要求される短納期に対応するために必要な改善策  事例Ⅲ 第1問
(設問3)
第2問 20点 鋳造工程の生産能力増強を進めてきた結果、生産工程に生じている問題点とその改善策  事例Ⅲ 第2問
第3問 20点 生産管理のIT化による納期管理の方法と活用していくべき情報  事例Ⅲ 第3問
第4問 20点 海外製品との競争が厳しい時代のなかで、C社が国内生産を維持するために強化すべき点とその理由  事例Ⅲ 第4問

事例Ⅲの出題の趣旨

「中小企業診断協会」のWebサイトに公開されている出題の趣旨を以下に示します。

第1問(配点40点)

(設問1)

鋳物工場として創業したC社の事業変遷、事業内容を把握し、自動車部品生産への新規参入の検討に際して考慮すべきC社の強みを分析する能力を問う問題である。

(設問2)

C社の事業内容を把握し、自動車部品生産への新規参入によって得られるC社のメリットを分析する能力を問う問題である。

(設問3)

短納期を要求される自動車部品生産への新規参入の検討を行っているC社の生産体制に関する課題を把握し、その改善策を提案する能力を問う問題である。

第2問(配点20点)

現在まで行ってきた設備投資によって生じているC社の生産工程に関する課題を把握し、解決する能力を問う問題である。

第3問(配点20点)

納期遅延の解消を目的とした生産管理のIT化を計画しているC社の課題を把握し、納期管理の方法を提案する能力を問う問題である。

第4問(配点20点)

C社の経営環境を把握し、国内生産を維持していくために必要な戦略と強化策について助言する能力を問う問題である。

解答例一覧

平成27年度(事例Ⅲ)の解答例一覧を以下に示します。
それぞれの問題に関する解説は、該当の記事を参照してください。

第1問(配点40点)

C社では、現在取引している産業機械部品メーカーから新規に自動車部品の生産依頼があり、新規受注の獲得に向けて検討している。この計画について以下の設問に答えよ。

(設問1)

C社が自動車部品分野に参入する場合、強みとなる点を2つあげ、それぞれ40字以内で述べよ。

生産能力の高い鋳造工程、機械加工工程、塗装工程の一貫生産体制を有していること。(39文字)
鋳造技術に精通した中堅エンジニアで構成され新市場を開拓できる営業体制を有すること。(40文字)

(設問2)

自動車部品の受注獲得は、C社にとってどのようなメリットがあるのか100字以内で述べよ。

メリットは、新規受注となる自動車部品の生産による技術力の向上、産業機械部品の取引先との関係強化、季節変動の少ない自動車部品の受注による生産活動の平準化、製造部内の改善活動による生産能力の向上である。(99文字)

(設問3)

自動車部品の受注獲得には、自動車業界で要求される短納期に対応する必要がある。そのためにはどのような改善策が必要なのか、100字以内で述べよ。

改善策は、SLPを用いた仕掛品置き場の集約と機械加工工程の設備レイアウトの見直しによる動線の確保、鋳造工程の小ロット化による鋳造工程後の仕掛品の削減、顧客と図面等仕様書を合意した時点での資材発注である。(100文字)

第2問(配点20点)

C社の設備投資は、鋳造工程が優先されてきた。これによって生産工程に生じている問題点と、その改善策を100字以内で述べよ。

問題点は、機械加工工程の設備稼働率が低いため、ネック工程となり日常的に残業が生じていることである。改善策は、機械調整作業の外段取り化による停止時間の短縮と製品脱着作業の標準化による空転時間の短縮である。(100文字)

第3問(配点20点)

C社は、納期遅延の解消を目的に生産管理のIT化を計画している。それには、どのように納期管理をし、その際、どのような情報を活用していくべきか、120字以内で述べよ。

全製品の全工程を対象にした生産計画に対する一元的な生産統制と工程間における迅速な情報共有により納期管理を行う。活用すべき情報は各工程の進捗状況、設備稼働状況と残業状況、資材の納期と資材や仕掛品や完成品の在庫状況、受注情報と図面等仕様書である。(120文字)

第4問(配点20点)

海外製品との競争が厳しい時代のなかで、今後もC社は国内生産を維持する考えである。そのためにC社が強化すべき点は何か、その理由とともに140字以内で述べよ。

強化すべき点は①若手人材確保と技術継承②継続的な新市場開拓③顧客ニーズに応じた鋳造技術向上である。理由は①高齢化が進んでいるため②新市場を開拓した経験のある営業部を活用できるため③受注量が増加傾向にある農業機械部品と産業機械部品の顧客ニーズに応えれば収益増加を見込めるためである。(140文字)

事例Ⅰ~事例Ⅲは正解のない試験なので、あくまで解答例として参考にしてもらえればと思います。


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