財務・会計 ~H26-20-1 企業価値(1)企業価値の評価方法~

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今回は、「財務・会計 ~H26-20-1 企業価値(1)企業価値の評価方法~」のについて説明します。

 

試験問題では、企業価値の評価方法に関する知識株式指標に関する知識企業価値の算出に関する知識を求められていますので、3日に分けて説明していきます。

初日は「企業価値の評価方法に関する知識」について説明します。

 

「企業価値」は二次試験(事例Ⅳ)で出題される可能性があるため、一次試験の段階からしっかりと勉強しておきましょう。

目次

財務・会計 ~平成26年度一次試験問題一覧~

平成26年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

企業価値 -リンク-

本ブログにて「企業価値」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

企業価値の評価方法

企業価値を評価する方法は「インカムアプローチ」「マーケットアプローチ」「コストアプローチ」の3つのアプローチ方法に分類されます。

それぞれのアプローチ方法にメリットとデメリットがあるため、実務上では目的に応じて複数のアプローチ方法を組み合わせて企業価値を算出します。

 

インカムアプローチ

インカムアプローチは、将来の収益やキャッシュフローを現在価値に換算して企業価値を評価するアプローチ方法です。

 

将来の収益力を根拠として企業価値を算定することができるというメリットがありますが、算定する人の主観が入りやすいことや算定に手間がかかるというデメリットがあります。

 

インカムアプローチには、以下の手法があります。

  • DCF法(割引キャッシュフロー法)
  • 収益還元法
  • 配当還元法
  • リアルオプション法

 

マーケットアプローチ

マーケットアプローチは、株式指標などで他社との比較を行い、市場で取引される価値を評価するアプローチ方法です。

企業が公開しているデータを根拠として企業価値を算定することができるというメリットがありますが、企業が適用している会計基準の違いに影響を受けることと将来の収益力を評価することができないというデメリットがあります。

 

マーケットアプローチには、以下の手法があります。

  • マルチプル法(PER/PBRなどの株式指標による評価方法)
  • 類似企業比較法(類似企業株価指標倍率法)
  • 類似業種比較法(類似業種比準価額法)

 

コストアプローチ

コストアプローチは、ネットアセット・アプローチ、ストック・アプローチとも呼ばれ、貸借対照表の資産(取得時または時価)から企業価値を評価するアプローチ方法です。

ある時点における資産を根拠として企業価値を算定することができるというメリットがありますが、適切な時価の算出が難しいことと将来の収益力を評価することができないというデメリットがあります。

 

コストアプローチには、以下の手法があります。

  • 簿価純資産法
  • 時価純資産法
  • 修正簿価純資産法

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。
(設問2)(設問3)の説明は「H26-20-2 株式指標(1)」と「H26-20-3 企業価値(2)」をご確認ください。

【平成26年度 第20問】

企業価値評価に関する次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

企業価値評価では、一般的に①PBRやPER などの諸比率を用いた[   ]に代表されるマーケット・アプローチと呼ばれる手法のほか、企業の期待キャッシュフローの割引現在価値によって評価額を推計する②DCFアプローチ、企業の保有する資産や負債の時価などから企業価値を評価するコスト・アプローチといった手法も用いられている。

 

(設問1)
文中の空欄に入る語句として、最も適切なものはどれか。

ア 収益還元法
イ 純資産価額法
ウ マルチプル法(乗数法)
エ リアルオプション法

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答(設問1)

上述の通り、企業価値を評価するアプローチ方法は、以下の通りです。

アプローチ方法 手法
インカムアプローチ DCF法(割引キャッシュフロー法)
収益還元法
配当還元法
リアルオプション法
マーケットアプローチ マルチプル法(PER/PBRなどの株式指標による評価方法)
類似企業比較法(類似企業株価指標倍率法)
類似業種比較法(類似業種比準価額法)
コストアプローチ 簿価純資産法
時価純資産法
修正簿価純資産法

 

問題文中に、適切な言葉を当てはめていくと以下の通りです。

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企業価値評価では、一般的に①PBRやPER などの諸比率を用いたマルチプル法(乗数法)に代表されるマーケット・アプローチと呼ばれる手法・・・

----

 

答えは(ウ)です。


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