財務・会計 ~R4-15 ポートフォリオ理論(16)ポートフォリオの標準偏差~

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今回は、「財務・会計 ~R4-15 ポートフォリオ理論(16)効率的フロンティア~」について説明します。

 

目次

ポートフォリオ理論(効率的フロンティア・資本市場線・証券市場線) -リンク-

本ブログにて「ポートフォリオ理論(効率的フロンティア・資本市場線・証券市場線)」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

金融資産の分類

投資家が投資する金融資産には「安全資産(無リスク資産)」と「リスク資産」の2種類があります。

 

安全資産(無リスク資産)

「安全資産(無リスク資産)」は、基本的に債務不履行のリスクがなく、預貯金や国債のようにあらかじめ将来のリターンが確定されている金融資産のことをいいます。

安全資産の収益率は「安全利子率(無リスク利子率・リスクフリーレート)」といいますが、将来のリターンが確定されているということは「安全利子率」が定数であることを意味しています。

「安全利子率」が定数ということは、リターンのばらつきを示す「分散・標準偏差」がゼロであり、「リスク資産」の価格変動と関連性がないため「相関係数」もゼロとなります。

 

リスク資産

「リスク資産」は、株式投資のように高利回りが期待されるが元本割れの危険もあり将来のリターンが不確実な金融資産のことをいいます。

「リスク資産」は、その名の通りリスクのある金融資産ということになりますが、1つの金融資産に投資するよりも、複数の金融資産に分散投資することでリスクを低減することができます。

ポートフォリオ理論では「投資家は合理的でリスク回避的である」という前提に基づき、リターンのばらつきを示す「分散・標準偏差」でリスクを数値化して、低いリスクで大きなリターンを得られる効率的な金融資産への投資構成比率を決定していきます。

 

リスクリターングラフ

「リスクリターングラフ」とは「リスク(リターンの標準偏差)」を横軸に「リターン(期待収益率)」を縦軸に設定したグラフのことをいいます。

 

リスクリターングラフ

 

  • リスク(リターンの標準偏差)
    「リスク(リターンの標準偏差)」とは、投資により将来の獲得が期待できる収益のバラツキのことをいい、「リスク(リターンの標準偏差)」の値(収益のバラツキ)が大きいほどリスク(不確実性)が高いことを表しています。
    ポートフォリオの「リスク(リターンの標準偏差)」の算出方法を以下に示します。

 

 

  • リターン(期待収益率)
    「リターン(期待収益率)」とは、投資により将来の獲得が期待できる収益の平均値のことをいい、「リターン(期待収益率)」の値が大きいほど優れていることを表しています。
    ポートフォリオの「リターン(期待収益率)」は、ポートフォリオを構成するそれぞれの投資資産の「リターン(期待収益率)」を投資構成比率で加重平均して算出します。

 

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【令和4年度 第15問】

C社では、以下の証券Yと証券Zに等額ずつ分散投資するポートフォリオで運用することを検討している。証券Yと証券Zの収益率の相関係数がゼロのとき、ポートフォリオの収益率の標準偏差として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 

証券Y 証券Z
期待収益率 3% 6%
標準偏差 10% 20%

 

ただし、√15 ≒ 3.9、√30 ≒ 5.5、√125 ≒ 11.2、√250 ≒ 15.8 である。

 

[解答群]

ア 3.9 %
イ 5.5 %
ウ 11.2 %
エ 15.8 %

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

ポートフォリオの標準偏差に関する知識を問う問題です。

 

「リスク(リターンの標準偏差)」とは、投資により将来の獲得が期待できる収益のバラツキのことをいい、「リスク(リターンの標準偏差)」の値(収益のバラツキ)が大きいほどリスク(不確実性)が高いことを表しています。

ポートフォリオの「リスク(リターンの標準偏差)」の算出方法を以下に示します。

 

 

  • ポートフォリオの収益率の標準偏差
    = √10²×50%² + 20²×50%² + 2×50%×50%×0×10×20
    = √10²×50%² + 20²×50%² = √100×25% + 400×25%
    = √125 = 11.18・・・ ≒ 11.2

 

答えは(ウ)です。


 

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