運営管理 ~H30-7 日程計画(3)基準日程計画~

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今回は、「運営管理 ~H30-7 日程計画(3)基準日程計画~」について説明します。

 

目次

運営管理 ~平成30年度一次試験問題一覧~

平成30年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

基準日程計画

「基準日程計画」は「生産計画」とも呼ばれ、製品の需要予測や工場の生産能力に基づき策定する生産量と生産時期に関する計画のことをいいます。

「基準日程計画(生産計画)」は、大日程計画、中日程計画、小日程計画に区分され、「大日程計画」が「生産計画」のマスターとして策定された後、「大日程計画」→「中日程計画」→「小日程計画」へと、ブレイクダウンされていきます。

 

大日程計画

「大日程計画」は、「製品の需要予測」に基づき、「6ヶ月から2年程度先」までを対象として策定される「生産計画」です。

予測される製品の需要に基づき、「工場全体」における要員数や設備能力の過不足等を確認することを目的としており、必要に応じて「要員の採用や育成」「設備の追加導入」「設備のメンテナンス計画」などを計画します。

 

中日程計画

「中日程計画」は、「大日程計画」と「製品の需要予測」に基づき、「1ヶ月から6ヶ月程度先」までを対象として策定される「生産計画」です。

予測される製品の需要に基づき、「部門」における要員数や設備能力の過不足等を確認することを目的としています。

 

小日程計画

「小日程計画」は、「中日程計画」と「お客様からの注文」に基づき、「1日から1ヶ月程度先」までを対象として策定される「生産計画」であり、策定された「小日程計画」に基づき、日々の生産活動が行われます。

「小日程計画」において、全ての製品および全ての工程を対象にして、材料の調達、要員や設備の割り当て、納品といった詳細な計画を立案した後、一元的に生産統制(進捗管理、現品管理、余力管理)を行っていきます

「生産統制」とは、作成された生産計画にしたがって生産活動を実施できるように、生産活動の状況を把握して、計画に対する差異が発生した場合には、即座に対策を行って差異を解消させていくことをいいます。

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成30年度 第7問】

1台の工作機械で2種類の製品A、Bを加工している職場における基準日程計画
について考える。計画作成上の前提条件は以下に示すとおりである。

 

<計画作成上の前提条件>

  • 製品Aのロットサイズは40個で、加工時間は0.5時間/個である。
  • 製品Bのロットサイズは60個で、加工時間は1.0時間/個である。
  • 1期当たりの製造可能時間の上限は60時間である。
  • ロット分割はできない。
  • 各製品の生産は1期しか前倒しができない。

この条件の下で、1期から6期までの予測需要量と1期目の期首在庫量から、生産能力を考慮しない場合の製品A、Bそれぞれの各期の生産量と必要生産時間を求めた。このときの期別の必要生産時間を下図に示す。

 

 

各製品の生産が1期前倒しできることを考慮して、実行可能となる基準日程計画を作成した。このときの1期から6期までの製品Bの必要生産時間として、最も適切なものはどれか。

 

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

基準日程計画に関する知識を問う問題ではありますが、実際には問題文で与えられた前提条件と、製品A/Bの各期の生産量と必要生産時間を表すグラフが意味していることを正確に読み取れれば正解を求められるラッキー問題となっています。

 

「予測需要量」から求めた「期別の必要生産時間」のグラフにおいて、製品Bは「第1期」「第3期」「第5期」にそれぞれ「60時間/期」の生産が必要と見込まれているため、「第6期」に生産しても「予測需要量」を賄うことができないということを示しています。

したがって、製品Bは「第5期」までに全て生産完了しておく必要があります

この条件を満たす選択肢は(イ)しかありません

 

仮に、上記の考え方が思いつかなかったとしても、以下の手順で選択肢を絞ることができます。

製品Bのロットサイズは「60個」であり、1個当たりの加工時間が「1.0時間/個」であるため1ロット当たりの加工時間は「60時間/ロット」です。

また、「1期当たりの製造可能時間の上限は60時間」であり「ロット分割はできない」という前提条件があるため、製品Bの各期の必要生産時間は「0時間」か「60時間」のパターンしか取ることができないこととなります。

この条件を満たす選択肢は(ア)と(イ)しかありません

 

答えは(イ)です。


 

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