運営管理 ~H28-19 経済性工学(1)投資案の評価~

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今回は、「運営管理 ~H28-19 経済性工学(1)投資案の評価~」について説明します。

運営管理 ~平成28年度一次試験問題一覧~

平成28年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

経済性工学

「経済性工学」とは、計画段階の意思決定において複数の計画案を経済的に比較して評価するための理論と技術のことをいいます。

「経済性工学」では、発生コストを最小化するだけでなく、機会損失などの観点も考慮してコストを最小化するように評価を行います。

「経済性工学」には、製品またはサービスにおける機能の本質を徹底的に追求して、真に必要な機能だけを最適なコストで提供することにより、製品またはサービスの「価値」の最大化を図る「VA・VE」などの方法も含まれます

総費用曲線

「総費用曲線」とは、発生する費用を「変動費」と「固定費」に区分して、横軸に「生産量」を縦軸に「費用」を取った曲線のことをいいます。

変動費

「変動費」とは「製品の生産量」に比例して増減する費用であり、直接材料費、直接労務費などが該当します。

固定費

「固定費」とは「製品の生産量」に関わらず定額で発生する費用であり、設備の減価償却費や、管理部門の従業員に対する給与などが該当します。

総費用曲線(変動費 + 固定費)

「変動費」と「固定費」を合計した金額の直線を「総費用曲線」といいます。

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成28年度 第19問】

製品製造のための年間固定費と変動費単価がそれぞれ異なる3つの設備案A、B、Cの中から、年間の総費用が最小となる最適設備を選択することを考える。設備間での生産量に関する優劣分岐点は、以下の値であることが分かっている。設備の年間固定費がA、B、Cの順に高いとき、最適設備の選択に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

1. 設備Aと設備Bの生産量に関する優劣分岐点は2,500個/年である。
2. 設備Bと設備Cの生産量に関する優劣分岐点は7,500個/年である。
3. 設備Aと設備Cの生産量に関する優劣分岐点は5,000個/年である。

[解答群]

ア 年間の生産量が2,000個のとき、設備Aを選択した。
イ 年間の生産量が4,000個のとき、設備Bを選択した。
ウ 年間の生産量が6,000個のとき、設備Aを選択した。
エ 年間の生産量が8,000個のとき、設備Cを選択した。

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

考え方と解答

複数の設備案の中から年間の総費用が最小となる設備を選択する問題ですが、問題文の条件を正確に読み取って総費用曲線を描画することができば、確実に正解することができる問題です。

問題文に記載されている異なる3つの設備案の条件を整理すると以下の通りです。

  • 年間固定費が「設備A、設備B、設備C」の順に高い。
  • 設備Aと設備Bの総費用曲線が交差する。
  • 設備Bと設備Cの総費用曲線が交差する。
  • 設備Aと設備Cの総費用曲線が交差する。

上記の条件に基づいて「設備A」「設備B」「設備C」の「総費用曲線」を描画すると、以下の通りとなります。

上図に基づき「年間生産量」と「年間の総費用」の関係を整理すると以下の通りです。

年間の生産量 年間の総費用
(費用の高い順)
0個~2,499個 設備A > 設備B > 設備C
2,500個 設備A = 設備B > 設備C
2,501個~4,999個 設備B > 設備A > 設備C
5,000個 設備B > 設備A = 設備C
5,001個~7,499個 設備B > 設備C > 設備A
7,500個 設備B = 設備C > 設備A
7,501個~ 設備C > 設備B > 設備A

(ア) 不適切です。

年間の生産量が2,000個のとき、年間の総費用は「 設備A > 設備B > 設備C 」となり、年間の総費用が最小となる最適設備として「設備C」を選択することとなるため、選択肢の内容は不適切です

(イ) 不適切です。

年間の生産量が4,000個のとき、年間の総費用は「 設備B > 設備A > 設備C 」となり、年間の総費用が最小となる最適設備として「設備C」を選択することとなるため、選択肢の内容は不適切です

(ウ) 適切です。

年間の生産量が6,000個のとき、年間の総費用は「 設備B > 設備C > 設備A 」となり、年間の総費用が最小となる最適設備として「設備A」を選択することとなるため、選択肢の内容は適切です

(エ) 不適切です。

年間の生産量が8,000個のとき、年間の総費用は「 設備C > 設備B > 設備A 」となり、年間の総費用が最小となる最適設備として「設備A」を選択することとなるため、選択肢の内容は不適切です

答えは(ウ)です。


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