今回は、「運営管理」の「受注生産」「見込生産」に関する記事のまとめです。
目次
生産形態(受注生産・見込生産) -リンク-
本ブログにて「受注生産」「見込生産」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。
生産形態(受注生産/見込生産)
「生産形態」は、顧客からの注文に基づき、顧客から指定された仕様に従って製品を生産する「受注生産」と、製品の需要予測に基づき、企業が定めた仕様の製品を大量に生産する「見込生産」に分類されます。
「生産形態」の種類によって、最適な設備のレイアウトや種類が異なるほか、生産活動において重点的に管理すべき項目も異なってきます。
受注生産
「受注生産」とは、顧客からの注文に基づき、顧客から指定された仕様に従って製品を生産する形態のことをいいます。
「受注生産」では、顧客ごとに異なる仕様の製品を生産する必要があるため、加工処理の順序が異なる製品の生産に最適な「機能別レイアウト」で「汎用機械」を用いて生産します。
機能別レイアウト(工程別レイアウト/ジョブショップ型)
「受注生産」は、加工処理の順序が異なる生産管理が複雑な製品を、顧客から求められた納期に合わせて、顧客から注文を受けてから生産に着手するため、「進捗管理による納期の遵守」を重要な課題として管理する必要があります。
受注生産の流れイメージ
特徴
- 「機能別レイアウト」により「汎用機械」を用いて生産を行う。
- 「納期の遵守」が重要な管理項目である。
納期管理のポイント
「受注生産」において重点的に管理すべき「納期管理」の代表的なポイントを以下に示します。
- 顧客から注文を受けた時点で、迅速に受注情報を生産計画に反映して製造部門に連携する。
- 一元的に生産統制(進捗管理、現品管理、余力管理)を徹底する。
- 各工程における進捗管理を実施する。
- 資材または製品ごとの現品管理を実施する。
- 作業員の多能工化などにより、受注量の変動に対応できる生産体制を構築する。
- 「作業の標準化・マニュアル化・教育の実施」により、生産現場の作業手順を統一化して、作業者による作業品質や時間のバラツキを無くす。
- 材料や部品などの資材を発注している外部業者の納期管理を徹底する。
受注生産(JISZ8141:2022-3204)
顧客が定めた仕様の製品を生産者が生産する形態
注釈1 見込生産を改めて、受注生産の特徴を取り込んだ生産形態にすることを受注生産化という。
見込生産
「見込生産」とは、製品の需要予測に基づき、企業が定めた仕様の製品を大量に生産する形態のことをいいます。需要予測に基づき生産した製品を在庫として管理して、顧客から注文を受けたら、在庫から製品を払い出して顧客に納品します。
「見込生産」では、企業が定めた同一仕様の製品を大量に生産する必要があるため、定められた加工順序で生産するために最適な「製品別レイアウト」で「専用機械(専用ライン)」を用いて連続的に生産します。
製品別レイアウト(フローショップ型)
「見込生産」においては、同一仕様の製品を効率的に生産することももちろん重要ではありますが、それ以上に「過剰在庫」による製品の売れ残りや、「品切れ」による売上機会の損失、顧客からの信用失墜、といった状況を回避することの方が重要であるため、「正確な需要予測に基づく生産計画により適正な在庫水準を維持すること」を重要な課題として管理する必要があります。
見込生産の流れイメージ
特徴
- 「製品別レイアウト」により「専用機械(専用ライン)」を用いて生産を行う。
- 「正確な需要予測に基づく生産計画により適正な在庫水準を維持すること」が重要な管理項目である。
見込生産(JISZ8141:2022-3203)
生産者が市場の需要を見越して企画・設計した製品を生産し、不特定な顧客を対象として市場に出荷する形態
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