今回は、「運営管理 ~R5-37 物流情報システム(14)商品コード(GTIN)~」について説明します。
目次
運営管理 ~令和5年度一次試験問題一覧~
令和5年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。
- 運営管理 ~令和5年度一次試験問題一覧~
GS1
「GS1」とは、世界の流通情報に関する標準化を推進する国際的な組織であり、「国際EAN協会」と「米UCC」が合併して2005年に発足しました。
ベルギーのブリュッセルに本部が設置され、世界110カ国以上の国や地域が加盟しています。
日本では「一般財団法人 流通システム開発センター(流通システム標準普及推進協議会)」が「GS1 Japan」として加盟しています。
GS1標準データキャリア
「データキャリア」とは、機械で読み取ることができる形式で表示した識別コードのことをいい、サプライチェーンの効率化を目的として「GS1」により標準化が進められています。
GS1標準データキャリアの種類
「GS1」で標準化されている「データキャリア」には、商品などに印刷された情報をリーダーで読み取る「一次元シンボル」「二次元シンボル」と、ICチップに書き込まれた情報を無線通信で読み取る「電子タグ(ICタグ/RFID)」があります。
一次元シンボル
「一次元シンボル」とは、横方向のみ(一次元)に情報が表示されているバーコードのことをいいます。
「GS1」で標準化されている「一次元シンボル」を以下に示します。
データキャリアの種類 | 書き込まれる識別情報 | 主に表示されるもの |
JAN(EAN/UPC)シンボル | GTIN-13 GTIN-12 GTIN-8 |
消費者購入単位の商品 |
ITFシンボル | GTIN-14 GTIN-13 GTIN-12 |
企業間取引単位の商品(段ボール等) |
GS1-128シンボル | GS1識別コードと属性情報 | 企業間取引単位の商品、通い容器、資産、文書等 |
GS1データバー 標準型/標準二層型 |
GTIN | 消費者購入単位の商品 |
GS1データバー 拡張型/拡張多層型 |
GTINと属性情報 | 消費者購入単位の商品 |
GS1データバー 限定型/二層型 |
GTIN | 医療用医薬品 |
二次元シンボル
「二次元シンボル」は、横方向だけでなく縦方向にも(二次元)情報が表示されています。
「二次元シンボル」には、バーコードを縦に積み重ねて表示した「スタック型」と、セルと呼ばれる正方形や点を格子状に並べて表示した「マトリクス型」の2種類があります。
「GS1」で標準化されている「二次元シンボル」を以下に示します。
データキャリアの種類 | 書き込まれる識別情報 | 主に表示されるもの |
GS1 データバー合成シンボル | GTINと属性情報 | 医療用医薬品 |
GS1 データマトリックス | GS1識別コードと属性情報 | 資産、通い容器、医療機器・材料、文書、モバイル等 |
GS1 QRコード | GS1識別コードと属性情報 | 資産、通い容器、文書、モバイル等 |
電子タグ(ICタグ)
「電子タグ」は、データを格納するICチップと小型のアンテナで構成されており、無線通信の技術(RFID)を用いた非接触通信ができるため、複数の「電子タグ」を離れたところから一括して読み取ることができます。
「電子タグ」には、識別情報として「GS1識別コード」に「シリアル番号」を付加した「EPC(Electronic Product Code)」が書き込まれているため、同じ商品であっても、それぞれを個別に識別することができます。
「GS1」で標準化されている「電子タグ」を以下に示します。
データキャリアの種類 | 書き込まれる識別情報 | 主に表示されるもの |
EPCタグ | GS1識別コードとシリアル番号 (と属性情報) |
アパレル商品、通い容器等 |
EPCの体系
「EPC(Electronic Product Code)」とは、「電子タグ」に書き込まれる識別コードのことをいい、「GS1識別コード」を基準として構成されています。
GS1識別コード | EPC | |
モノ・製品 | GTIN | SGTIN |
場所 | GLN | SGLN |
輸送・梱包 | SSCC | SSCC |
資産 | GRAI | GRAI |
GIAI | GIAI | |
サービス | GSRN | GSRN |
ドキュメント | GDTI | GDTI |
クーポン | GCN | SGCN |
製品/構成品 | CPID | CPID |
識別情報
「GS1標準データキャリア」に書き込まれる識別情報には「GS1識別コード」と「属性情報」があります。
GS1識別コード
「GS1識別コード」には、「商品・サービス」を識別する「GTIN」、「企業・事業所」を識別する「GLN」、「通い箱・通い容器」を識別する「GRAI」など用途に応じた識別コードがあります。
GTIN(Global Trade Item Number)
「GTIN」は、「GS1」で標準化されている「商品識別コード」であり、ハイフン以降の数字は、その桁数を表しています。
「GTIN」により「どの事業者のどの商品またはサービスか」を識別することができるため、「小売業」においては、POS システムを使った精算業務、受発注業務、在庫管理などで、また「物流センター」においては、入出庫管理、仕分け、棚卸、在庫管理などで活用されています。
「GTIN」では、「GS1事業者コード」により事業者を一意に識別して「商品アイテムコード」により商品やサービスを一意に識別します。
「GTIN」のコード体系
GLN(Global Location Number)
「GLN」は、「GS1」で標準化されている「企業・事業所識別コード」 であり、以下の3つの情報で構成された「13桁」の数字です。国内に限らず世界において企業や事業所等を一意に識別することができるため、EDI(企業間電子データ交換)で活用されています。
- GS1事業者コード(9桁/7桁)
- ロケーションコード(3桁/5桁)
- チェックデジット(1桁)
GRAI(Global Returnable Asset Identifier)
「GRAI」は、「GS1」で標準化されている「リターナブル容器識別番号」であり、以下の情報で構成された「最大30桁」の数字です。パレット、オリコン、カゴ車、コンテナなど、企業間で繰り返し使用する資産(通い箱・通い容器)を管理するために活用されており、資産追跡やメンテナンス管理の向上などを実現することができます。
- 備品コード(14桁/必須)
- 固定値:0(1桁)
- GS1事業者コード(9桁/7桁)
- 資産種別コード(3桁/5桁)
- チェックデジット(1桁)
- シリアルナンバー(最大16桁/任意)
属性情報
「属性情報」には、製造年月日、品質保持期限日、ロット番号、シリアル番号など商品やサービス等に関連する様々な情報が含まれます。
情報の先頭に「GS1アプリケーション識別子(GS1 AI)」と呼ばれる識別コードを付加することで、「GS1アプリケーション識別子」以降に続くデータが何を示しているか分かるようにしています。
なお、「GS1アプリケーション識別子(AI)」は、GS1が標準化した「情報の種類」と「その情報のフォーマット(データの内容、桁数、使用可能な文字)」を表す「2桁から4桁」の数字です。
POSシステムによる販売データの収集
企業や店舗では「業務の効率化」「商品の在庫状況の把握」「販売傾向の分析」を行うために「POSシステム(販売時点情報管理システム)」を活用して商品の販売データを収集します。
「POSシステム」を活用して商品の販売データを収集するためには、それぞれの商品に「バーコード」を付ける必要がありますが、その「バーコード」にも色々な種類があります。
バーコードの種類
「バーコード」は、その中に価格情報を含むか否かによって「PLU(Price Look Up)タイプ」と「NON=PLU(Non Price Look Up)タイプ」に分類されます。
タイプ | 価格情報 | 説明 |
PLU | 含まない | スキャンするとシステムに価格情報を照会する |
NON=PLU | 含む | スキャンしてもシステムに価格情報を照会しない |
PLU(Price Look Up)タイプ
「PLUタイプ」のバーコードには価格情報を含んでいません。
バーコードに価格情報を含んでいないため、バーコードをスキャンしたときに、価格情報(Price)をPOSシステムのデータベースに照会(LookUp)して、価格情報を表示します。
NON=PLU(Non Price Look Up)タイプ
「NON=PLUタイプ」のバーコードには価格情報を含んでいます。
バーコードに価格情報を含んでいるため、バーコードをスキャンしたときに価格情報(Price)をPOSシステムのデータベースに照会(LookUp)することなく、価格情報を表示することができます。
「NON=PLUタイプ」のバーコードは、量り売りする惣菜や生鮮食品のように包装単位ごとの値段が異なる商品、プロダクトサイクルの短い商品で使用されます。
ソースマーキングとインストアマーキング
「バーコード」は、グローバルにおいて商品を一意に識別する「ソースマーキング」と、小売業などの企業が独自で商品に設定する「インストアマーキング」に分類されます。
ソースマーキング
「ソースマーキング」とは、グローバルにおいて商品を一意に識別するために、商品のブランドを持つ事業者(商品の主体的な供給者)が出荷するタイミングで商品にバーコードを印刷することをいいます。
「ソースマーキング」で使用するバーコードを「JAN コード」といい、グローバルにおいて一意に識別する必要があるため規格に則ってバーコードを設定する必要があります。
詳細については、後述する「JAN(Japanese Article Number)コード」にて説明します。
インストアマーキング
「インストアマーキング」とは、「POSシステム」を活用して商品の販売データを収集するために、小売業などの企業が独自で商品にバーコードを印刷することをいいます。
「インストアマーキング」で使用するバーコードは、企業独自で自由に設定することができるため、価格情報が含まれる「NON=PLUタイプ」と価格情報を含まない「PLUタイプ」のどちらを採用することもできます。
ただし、バーコードをスキャンする機械は「JANコード」をスキャンするものと同じであり、「インストアマーキング」で設定するバーコードと「JANコード」の混同を避ける必要があるため、「インストアマーキング」で使用するバーコードの最初の2桁には「02」「20~29」を使用します。
なお、「インストアマーキング」を行った商品は消費者に対して販売することができますが、他の企業に販売することはできません。
GTIN(Global Trade Item Number)
「GTIN」は、「GS1」で標準化されている「商品識別コード」であり、ハイフン以降の数字は、その桁数を表しています。
「GTIN」により「どの事業者のどの商品またはサービスか」を識別することができるため、「小売業」においては、POS システムを使った精算業務、受発注業務、在庫管理などで、また「物流センター」においては、入出庫管理、仕分け、棚卸、在庫管理などで活用されています。
「GTIN」では、「GS1事業者コード」により事業者を一意に識別して「商品アイテムコード」により商品やサービスを一意に識別します。
「GTIN」のコード体系
JAN(Japanese Article Number)コード
「JAN コード」は、商品のブランドを持つ事業者(商品の主体的な供給者)が、商品の消費者購入単位または最小取引単位に設定するコードであり、「どの事業者のどの商品か」を識別するために利用されます。
「JAN コード」は、その桁数により「標準タイプ(13 桁)」と「短縮タイプ(8桁)」があり、「短縮タイプ(8桁)」はバーコードの印刷スペースが確保できないような小さな商品にのみ使用することができます。
バーコードリーダーで読み取れるように、「JANコード」を太さの異なるバーとスペースの組み合わせとして表記したものを「JANシンボル」といいますが、「JAN コード」と「JANシンボル」は世界共通の仕組みであり、多くの国で使用されています。
日本国内では「JANコード」と呼ばれていますが、国際的には「EANコード(European Article Number)」、または「GTIN-13」「GTIN-8」 と呼ばれます。
- JANコード標準タイプ(GTIN-13)
- JANコード短縮タイプ(GTIN-8)
JANコード標準タイプ(GTIN-13)
「GTIN-13」は、以下の3つの情報で構成されています。
「GS1事業者コード」が「9桁」の場合は「商品アイテムコード」が「3桁」に、「GS1事業者コード」が「7桁」の場合は「商品アイテムコード」が「5桁」になります。
- GS1事業者コード(9桁/7桁)
- 商品アイテムコード(3桁/5桁)
- チェックデジット(1桁)
GS1事業者コード(JAN企業コード)
「GS1事業者コード」とは、事業者(商品の主体的な供給者)を一意に識別するコードのことをいいます。
「GS1事業者コード」を利用するには「流通システム開発センター」への登録および更新(3年ごと)を行う必要があります。
「GS1事業者コード」は、従来は「7桁」で構成されていましたが、桁数が不足したため、2001年以降の新規登録分からは原則として「9桁」のコードが利用されるようになり、現在は「9桁/7桁」が併用されています。
なお、「GS1事業者コード」の最初の「2桁」は「国コード」を示しており、「日本」の事業者(商品の主体的な供給者)には「45/49」が割り当てられています。
「GS1 事業者コード」の注意事項
- 「GS1 事業者コード」は事業者単位(法人、団体、個人)で登録するため、事業者の一部門(支社、支店、営業所単位)で登録することはできません。
- 既に「GS1 事業者コード」を登録している事業者は、重複して登録することはできません。
ただし、商品アイテム数が増えて商品アイテムコードの空きが少なくなった場合に限り、「GS1 事業者コード」の追加登録を申請することができます。 - 「GS1 事業者コード」は、登録事業者のみが利用できます。
親子会社やグループ会社の関係があっても他の事業者の「GS1事業者コード」を利用することはできません。
商品アイテムコード
「商品アイテムコード」は、「GS1事業者コード」に登録された事業者の「どの商品か」を識別するコードであり、各事業者が一定の設定基準にしたがって任意に設定することができます。
「商品アイテムコード」の注意事項
「商品アイテムコード」が同じ商品は、在庫管理や売上管理において同一商品として管理されてしまうため、以下に該当する場合は、それぞれ異なる「商品アイテムコード」を設定する必要があります。
- 商品名が異なる場合
- 容量が異なる場合
- 包装サイズが異なる場合
- 味が異なる場合
- 色が異なる場合
- 素材が異なる場合
- 香りが異なる場合
- 販売単位が異なる場合
チェックデジット
「チェックデジット」とは、バーコードリーダによる「コード」の読み誤りを防ぐ仕組みで、あらかじめ定められた計算式によって算出される「1桁」の数字です。
JANコード短縮タイプ(GTIN-8)
「GTIN-8」は、バーコードの印刷スペースが確保できないような小さな商品にのみ利用することができるコードであり、以下の3つの情報で構成されています。
なお、「GTIN-8」を利用するには、「GS1事業者コード」とは別に「短縮タイプのGS1事業者コード」を取得する必要があります。
- GS1事業者コード(6桁)
- 商品アイテムコード(1桁)
- チェックデジット(1桁)
「バーコードの印刷スペースが確保できない」の基準
「JANシンボル」を印刷するときの「サイズ・色」などについては、JIS規格によって定められていますが、印刷するスペースが確保できない場合は、縮小したり、高さを削るといった対応をすることができます。
しかし、そのような対応を行っても「JANコード標準タイプ(GTIN-13)」を印刷するスペースが確保できない場合は、「JANコード短縮タイプ(GTIN-8)」を利用することができます。
- バーコードを縮小する。
バーコードは最小で0.8 倍まで縮小して印刷することができる。 - 高さを削る。(トランケーション)
バーコードのバーの高さは、以下のサイズまで削る(トランケーション)ことができます。
ただし、海外に輸出する商品では、トランケーションすることはできません。
引用元:一般財団法人 流通システム開発センター「はじめてのバーコードガイド」
U.P.C.(GTIN-12)
「GTIN-12」は、米国・カナダで利用されている商品識別コードであり、基本的な仕組みは、「GTIN-13」と同じです。
集合包装用商品コード(GTIN-14)
「GTIN-14」は、同一商品(同じ「GTIN-13」が設定されている商品)を複数個包装したダンボール、ケース、パレットといった集合包装を識別するコードであり、以下の4つの情報で構成されています。
なお、「GS1事業者コード」と「商品アイテムコード」には、包装されている商品のコード(「GTIN-13」の1桁目~12桁目)をそのまま設定します。
また、バーコードリーダーで読み取れるように、「GTIN-14」を太さの異なるバーとスペースの組み合わせとして表記したものを「ITFシンボル」といい、「GTIN-14」を利用している取引先に納品する際には、ダンボール、ケース、パレット等の集合包装に「ITFシンボル」を印刷する必要があります。
- インジケーター(1桁)
- GS1事業者コード(9桁/7桁)
- 商品アイテムコード(3桁/5桁)
- チェックデジット(1桁)
インジケーター
「インジケーター」とは、各事業者が一定の設定基準にしたがって「1~8」の中から任意に設定することができます。「9」は「不定貫商品」を識別するためのコードであり「集合包装用商品コード」としては設定することができません。
「不定貫商品」とは、重量や長さ等の単位あたりの価格が決められて取引される計量商品のことをいい、例えば個体ごとの重量が異なる「肉・魚」といった量り売りされる商品などが挙げられます。
試験問題
それでは、実際の試験問題を解いてみます。
【令和5年度 第37問】
商品コード(GTIN)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア GTIN-13が設定されていない商品に対して、事業者が社内管理のために、国コードに当たる部分に20~29を用いて設定するコードをインストアコードという。
イ GTIN-13が設定されている商品を複数個まとめて包装したパッケージにGTIN-14を設定する場合、元のGTIN-13と設定後のGTIN-14で異なるのは先頭の1桁のみである。
ウ GTIN-13は、インジケータ、GS1事業者コード、商品アイテムコード、チェックデジットで構成されている。
エ GTINはGS1標準の商品識別コードの総称であり、GTIN-8、GTIN-10、GTIN-12、GTIN-13、GTIN-14の5つの種類がある。
オ 日本の事業者に貸与されるGS1事業者コードは、先頭の2桁が45、47または49で始まる。
中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html)
考え方と解答
商品コード(GTIN)に関する知識を問う問題です。
(ア)適切です。
「インストアマーキング」とは、「POSシステム」を活用して商品の販売データを収集するために、小売業などの企業が独自で商品にバーコードを印刷することをいいます。
「インストアマーキング」で使用するバーコードは、企業独自で自由に設定することができるため、価格情報が含まれる「NON=PLUタイプ」と価格情報を含まない「PLUタイプ」のどちらを採用することもできます。
ただし、バーコードをスキャンする機械は「JANコード」をスキャンするものと同じであり、「インストアマーキング」で設定するバーコードと「JANコード」の混同を避ける必要があるため、「インストアマーキング」で使用するバーコードの最初の2桁には「02」「20~29」を使用します。
なお、「インストアマーキング」を行った商品は消費者に対して販売することができますが、他の企業に販売することはできません。
したがって、GTIN-13が設定されていない商品に対して、事業者が社内管理のために、国コードに当たる部分に20~29を用いて設定するコードをインストアコードというため、選択肢の内容は適切です。
(イ)不適切です。
「GTIN-14」は、同一商品(同じ「GTIN-13」が設定されている商品)を複数個包装したダンボール、ケース、パレットといった集合包装を識別するコードであり、以下の4つの情報で構成されています。
なお、「GS1事業者コード」と「商品アイテムコード」には、包装されている商品のコード(「GTIN-13」の1桁目~12桁目)をそのまま設定します。
また、バーコードリーダーで読み取れるように、「GTIN-14」を太さの異なるバーとスペースの組み合わせとして表記したものを「ITFシンボル」といい、「GTIN-14」を利用している取引先に納品する際には、ダンボール、ケース、パレット等の集合包装に「ITFシンボル」を印刷する必要があります。
- インジケーター(1桁)
- GS1事業者コード(9桁/7桁)
- 商品アイテムコード(3桁/5桁)
- チェックデジット(1桁)
「チェックデジット」とは、バーコードリーダによる「コード」の読み誤りを防ぐ仕組みで、あらかじめ定められた計算式によって算出される「1桁」の数字です。
したがって、GTIN-13が設定されている商品を複数個まとめて包装したパッケージにGTIN-14を設定する場合、元のGTIN-13と設定後のGTIN-14で異なるのは先頭の1桁のみではなく、先頭の1桁(インジケーター)と最後の1桁(チェックデジット)であるため、選択肢の内容は不適切です。
(ウ)不適切です。
「GTIN-13」は、以下の3つの情報で構成されています。
「GS1事業者コード」が「9桁」の場合は「商品アイテムコード」が「3桁」に、「GS1事業者コード」が「7桁」の場合は「商品アイテムコード」が「5桁」になります。
- GS1事業者コード(9桁/7桁)
- 商品アイテムコード(3桁/5桁)
- チェックデジット(1桁)
したがって、GTIN-13は、インジケータ、GS1事業者コード、商品アイテムコード、チェックデジットではなく、GS1事業者コード、商品アイテムコード、チェックデジットで構成されているため、選択肢の内容は不適切です。
(エ)不適切です。
「GTIN」は、「GS1」で標準化されている「商品識別コード」であり、ハイフン以降の数字は、その桁数を表しています。
「GTIN」により「どの事業者のどの商品またはサービスか」を識別することができるため、「小売業」においては、POS システムを使った精算業務、受発注業務、在庫管理などで、また「物流センター」においては、入出庫管理、仕分け、棚卸、在庫管理などで活用されています。
「GTIN」では、「GS1事業者コード」により事業者を一意に識別して「商品アイテムコード」により商品やサービスを一意に識別します。
「GTIN」のコード体系
したがって、GTINはGS1標準の商品識別コードの総称であり、GTIN-8、GTIN-10、GTIN-12、GTIN-13、GTIN-14の5つの種類ではなく、GTIN-8、GTIN-12、GTIN-13、GTIN-14の4つの種類があるため、選択肢の内容は不適切です。
(オ)不適切です。
「GS1事業者コード」は事業者(商品の主体的な供給者)を一意に識別するコードです。
「GS1事業者コード」の最初の「2桁」は「国コード」を示しており、「日本」の事業者(商品の主体的な供給者)には「45/49」が割り当てられています。
したがって、日本の事業者に貸与されるGS1事業者コードは、先頭の2桁が45、47または49で始まるのではなく、先頭の2桁が45または49で始まるため、選択肢の内容は不適切です。
答えは(ア)です。
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