このブログでは二次試験(事例Ⅲ/事例Ⅳ)についても説明していますので、参考としてください。

運営管理 ~R3-38 物流情報システム(10)新しいGTINの設定基準~

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今回は、「運営管理 ~R3-38 物流情報システム(10)新しいGTINの設定基準~」について説明します。

 

運営管理 ~令和3年度一次試験問題一覧~

令和3年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

GS1

「GS1」とは、世界の流通情報に関する標準化を推進する国際的な組織であり、「国際EAN協会」と「米UCC」が合併して2005年に発足しました。

ベルギーのブリュッセルに本部が設置され、世界110カ国以上の国や地域が加盟しています。

日本では「一般財団法人 流通システム開発センター(流通システム標準普及推進協議会)」が「GS1 Japan」として加盟しています。

 

GTIN(Global Trade Item Number)

「GTIN」は、「GS1」で標準化されている「商品識別コード」であり、ハイフン以降の数字は、その桁数を表しています。

「GTIN」により「どの事業者のどの商品またはサービスか」を識別することができるため、「小売業」においては、POS システムを使った精算業務、受発注業務、在庫管理などで、また「物流センター」においては、入出庫管理、仕分け、棚卸、在庫管理などで活用されています。

「GTIN」では、「GS1事業者コード」により事業者を一意に識別して「商品アイテムコード」により商品やサービスを一意に識別します。

 

GS1事業者コード(JAN企業コード)

「GS1事業者コード」とは、事業者(商品の主体的な供給者)を一意に識別するコードのことをいいます。

「GS1事業者コード」を利用するには「流通システム開発センター」への登録および更新(3年ごと)を行う必要があります。

「GS1事業者コード」は、従来は「7桁」で構成されていましたが、桁数が不足したため、2001年以降の新規登録分からは原則として「9桁」のコードが利用されるようになり、現在は「9桁/7桁」が併用されています。

なお、「GS1事業者コード」の最初の「2桁」は「国コード」を示しており、「日本」の事業者(商品の主体的な供給者)には「45/49」が割り当てられています。

 

「GS1 事業者コード」の注意事項
  • 「GS1 事業者コード」は事業者単位(法人、団体、個人)で登録するため、事業者の一部門(支社、支店、営業所単位)で登録することはできません。
  • 既に「GS1 事業者コード」を登録している事業者は、重複して登録することはできません。
    ただし、商品アイテム数が増えて商品アイテムコードの空きが少なくなった場合に限り、「GS1 事業者コード」の追加登録を申請することができます
  • 「GS1 事業者コード」は、登録事業者のみが利用できます。
    親子会社やグループ会社の関係があっても他の事業者の「GS1事業者コード」を利用することはできません

 

商品アイテムコード

「商品アイテムコード」は、「GS1事業者コード」に登録された事業者の「どの商品か」を識別するコードであり、各事業者が一定の設定基準にしたがって任意に設定することができます。

 

「商品アイテムコード」の注意事項

「商品アイテムコード」が同じ商品は、在庫管理や売上管理において同一商品として管理されてしまうため、以下に該当する場合は、それぞれ異なる「商品アイテムコード」を設定する必要があります。

 

  • 商品名が異なる場合
  • 容量が異なる場合
  • 包装サイズが異なる場合
  • 味が異なる場合
  • 色が異なる場合
  • 素材が異なる場合
  • 香りが異なる場合
  • 販売単位が異なる場合

 

GTIN設定ガイドライン(旧:GTINアロケーションガイドライン)

「GTIN設定ガイドライン」とは「GS1 Japan(流通システム開発センター)」が公開している「GTIN-13(JANコード)」と「GTIN-14(集合包装用商品コード)」の設定と変更に関する基準を示したガイドラインのことをいい、2016年6月に「GS1」が公開した「GTIN設定ルール(GTIN Management Standard)」に準拠しています。

「GTIN設定ガイドライン」は、2009年4月に「GS1 Japan(流通システム開発センター)」が公開した「GTINアロケーションガイドライン」に置き換わるガイドラインです。

 

 

GTIN設定ルール

 

GTIN(JANコード)の再利用停止について

従来は、医療製品等の分野を除き、商品の販売終了から一定の期間(一般商品は最低4年間、アパレル・ファッション商品は2年半)が経過して、流通在庫が残っていないことが確認できれば、「GTIN(JANコード)」の再利用を行うことが認められていましたが、2019年1月から、商品の分野にかかわらず「GTIN(JANコード)」を再利用することができなくなりました

なお、ルール変更に伴う移行措置として、2018年12月末までに利用を停止した「GTIN(JANコード)」については、2019年1月以降で1回に限り再利用することが認められています。

 

新しいGTINの設定が必要になる10の基準

「GTIN」の目的は「商品やサービスを一意に識別すること」にあるため、新商品を発売する場合や、従来品に以下のような変更やリニューアルを行う場合には、従来品と明確に区別するために新しい「GTIN」を設定する必要があります。

 

No. 内容 単品、最小
取引単位
集合包装
1 新商品 新商品を発売した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
2 従来品の変更 商品表示の変更をともなう成分・機能を変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
3 商品表示の変更をともなう正味内容量を変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
4 包装の外寸、または総重量の20%以上を変更した場合
*正味内容量の変更はなし
新しい
GTIN
新しい
GTIN
5 認証マークを追加、または削除した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
6 ブランドを変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
7 販促のために期間限定で包装を変更、または景品・試供品を付けた場合 変更
なし
新しい
GTIN
8 集合包装の入数を変更した場合 変更
なし
新しい
GTIN
9 セット商品や詰め合わせ商品の中身を変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
10 商品本体に表示された価格を変更した場合
*国内ではほぼ適用なし、一部の輸出の場合のみ
新しい
GTIN
新しい
GTIN

 

変更されたルール

「基準7. 販促のために期間限定で包装を変更、または景品・試供品を付けた場合」については、新しい「GTIN」を設定する必要があるかの基準が変更されています。

 

  • 販促のために期間限定で包装を変更、または景品・試供品を付けた場合
    特定のイベントやシーズンに合わせて期間限定で包装を変更したり、プロモーション(販促)のために景品や試供品(GTINなし)などを付けたりする場合で、特に従来品と分けて受発注を行わないのであれば、単品の「GTIN」は変更せず、集合包装の「GTIN」には新しい「GTIN」を設定します。
    従来品とは一部包装を変更したり、景品・試供品をつけたりする場合でも、「その商品在庫がなくなり次第、従来品に戻る(自然切替)」などの商品で、流通上で従来品と分けて扱う必要がないものは、集合包装の「GTIN」も変更する必要はありません

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【令和3年度 第38問】

一般財団法人流通システム開発センターの定める「新しいGTINの設定が必要になる10の基準」では、従来使用していたJANコード(GTIN-13)および、集合包装用商品コード(GTIN-14)について、新たに設定が必要となる基準を定めている。このうち従来のJANコードは変更する必要はなく、従来の集合包装用商品コードのみを変更すべき例として、最も適切なものはどれか。

 

ア 集合包装の入数を変更した場合
イ 商品の包装の外寸、または総重量の20%以上を変更した場合
ウ 商品表示の変更をともなう正味内容量を変更した場合
エ 商品表示の変更をともなう成分や機能を変更した場合
オ ブランドを変更した場合

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

「GTIN」に関する知識を問う問題です。

 

「GTIN」は、「GS1」で標準化されている「商品識別コード」であり、ハイフン以降の数字は、その桁数を表しています。

「GTIN」により「どの事業者のどの商品またはサービスか」を識別することができるため、「小売業」においては、POS システムを使った精算業務、受発注業務、在庫管理などで、また「物流センター」においては、入出庫管理、仕分け、棚卸、在庫管理などで活用されています。

「GTIN」では、「GS1事業者コード」により事業者を一意に識別して「商品アイテムコード」により商品やサービスを一意に識別します。

 

新しい「GTIN」の設定が必要になる10の基準

「GTIN」の目的は「商品やサービスを一意に識別すること」にあるため、新商品を発売する場合や、従来品に以下のような変更やリニューアルを行う場合には、従来品と明確に区別するために新しい「GTIN」を設定する必要があります。

 

No. 内容 単品、最小
取引単位
集合包装
1 新商品 新商品を発売した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
2 従来品の変更 商品表示の変更をともなう成分・機能を変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
3 商品表示の変更をともなう正味内容量を変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
4 包装の外寸、または総重量の20%以上を変更した場合
*正味内容量の変更はなし
新しい
GTIN
新しい
GTIN
5 認証マークを追加、または削除した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
6 ブランドを変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
7 販促のために期間限定で包装を変更、または景品・試供品を付けた場合 変更
なし
新しい
GTIN
8 集合包装の入数を変更した場合 変更
なし
新しい
GTIN
9 セット商品や詰め合わせ商品の中身を変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
10 商品本体に表示された価格を変更した場合
*国内ではほぼ適用なし、一部の輸出の場合のみ
新しい
GTIN
新しい
GTIN

 

上記の表を、問題で与えられた選択肢に当てはめると以下の通りです。

 

選択肢 内容 単品、最小
取引単位
集合包装
集合包装の入数を変更した場合 変更
なし
新しい
GTIN
商品の包装の外寸、または総重量の20%以上を変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
商品表示の変更をともなう正味内容量を変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
商品表示の変更をともなう成分や機能を変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN
ブランドを変更した場合 新しい
GTIN
新しい
GTIN

 

したがって、JANコードは変更する必要はなく、集合包装用商品コードのみを変更すべき例として、最も適切なものは「(ア)集合包装の入数を変更した場合」です。

 

答えは(ア)です。


 

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