運営管理 ~R4-13 物の流れの管理-分析手法(8)製品工程分析~

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今回は、「運営管理 ~R4-13 物の流れの管理-分析手法(8)製品工程分析~」について説明します。

 

目次

運営管理 ~令和4年度一次試験問題一覧~

令和4年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

製品工程分析・運搬分析・流動数分析 -リンク-

本ブログにて「製品工程分析」「運搬分析」「流動数分析」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

  • 製品工程分析・運搬分析・流動数分析のまとめ
  • 製品工程分析
    • R2-7 物の流れの管理-分析手法(6)工程分析
    • R1-13 物の流れの管理-分析手法(5)工程分析
    • H30-10 物の流れの管理-分析手法(4)工程分析
    • H29-6 物の流れの管理-分析手法(2)工程分析
  • 運搬分析
    • H29-13 物の流れの管理-分析手法(3)運搬活性分析

 

工程分析

工程分析では、「加工」「運搬」「停滞」「検査」の基本要素に区分して表現した作業活動を分析することにより、効率化を図っていきます。

 

工程図

「工程図」とは、「製品工程分析」の結果を受けて作成される図のことであり、「工程図記号」を用いて「原料・材料・部品・製品」などの流れを表しています。

「工程図記号」には「基本図記号」「補助図記号」「複合記号」などの種類があります

 

基本図記号

「基本図記号」は、要素工程を図示するために使用される記号であり、「加工」「運搬」「貯蔵」「滞留」「数量検査」「品質検査」に分類されます。

 

基本図記号

 

補助図記号

「基本図記号」は、工程系列における系列の状態を図示するために使用される記号で、「流れ線」「区分」「省略」に分類されます。

 

補助図記号

 

複合記号

「複合記号」とは、1つの工程において、2つの機能または状態が発生している場合に「基本図記号」を組み合わせて図示される記号のことをいいます。

「複合記号」では、主として行う作業の「基本図記号」を外側に描写して、従となる作業の「基本図記号」を内側に描写します。

なお、「基本図記号」が似ている「加工」と「運搬」を明確に区別できるよう、「複合記号」においては「運搬」には「○(丸)」ではなく「⇨(矢印)」を使用します。

 

複合記号(参考例)

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【令和4年度 第13問】

部品A、B、Cを用いて製品Xが製造される生産の流れについて、製品工程分析を行った結果を下図に示す。この図から読み取ることができる記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 

 

[解答群]

ア 加工a、b、cは、同期して加工している。
イ 台車は11台である。
ウ 滞留を表す工程は、4ヵ所である。
エ 品質保証室での検査は、品質検査を主として行っているが、同時に数量検査も行っている。
オ 部品A、B、Cは、同じ倉庫にまとめて保管されている。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

「製品工程分析」により作成した「工程図」に関する知識を問う問題です。

 

「工程図」とは、「製品工程分析」の結果を受けて作成される図のことであり、「工程図記号」を用いて「原料・材料・部品・製品」などの流れを表しています。

「工程図記号」には「基本図記号」「補助図記号」「複合記号」などの種類があります

 

「基本図記号」は、要素工程を図示するために使用される記号であり、「加工」「運搬」「貯蔵」「滞留」「数量検査」「品質検査」に分類されます。

 

基本図記号

 

「複合記号」とは、1つの工程において、2つの機能または状態が発生している場合に「基本図記号」を組み合わせて図示される記号のことをいいます。

「複合記号」では、主として行う作業の「基本図記号」を外側に描写して、従となる作業の「基本図記号」を内側に描写します。

なお、「基本図記号」が似ている「加工」と「運搬」を明確に区別できるよう、「複合記号」においては「運搬」には「○(丸)」ではなく「⇨(矢印)」を使用します。

 

複合記号(参考例)

 

(ア) 不適切です。

製品工程分析により作成した工程図を見ると、加工a・b・cが同期しているように見えますが、それぞれの部品の材料が納品されるタイミングが異なる可能性があり、それぞれの部品を加工する工程の作業時間等が異なる可能性もあります。また、最終工程では部品A・B・Cを組み立てていますが、組み立てに必要な部品A・B・Cの数量が異なる可能性も考えられます。

製品工程分析により作成した工程図を見ただけでは、上述した情報を確認することができないため、加工a・b・cを同期して実施しているかどうか確認することはできません

 

したがって、選択肢には「加工a、b、cは、同期して加工している」と記述されていますが、工程図を見ただけでは加工a・b・cを同期して実施しているかどうか確認することはできないため、選択肢の内容は不適切です。

 

(イ) 不適切です。

製品工程分析により作成した工程図を見ると、台車を使って材料や部品や製品を11回運搬していることは確認できますが、同じ台車を使いまわしている可能性も考えられます。

製品工程分析により作成した工程図を見ただけでは、台車の台数まで確認することはできません

 

したがって、選択肢には「台車は11台である」と記述されていますが、工程図を見ただけでは台車の台数まで確認することはできないため、選択肢の内容は不適切です。

 

(ウ) 不適切です。

「基本図記号」は、要素工程を図示するために使用される記号であり、「加工」「運搬」「貯蔵」「滞留」「数量検査」「品質検査」に分類されます

 

基本図記号

 

製品工程分析により作成した工程図を見ると、滞留を表す工程は3ヵ所であることを確認できます

 

したがって、滞留を表す工程は4ヵ所ではなく3ヵ所であるため、選択肢の内容は不適切です

 

(エ) 適切です。

「複合記号」とは、一つの工程において、二つの機能または状態が発生している場合に「基本図記号」を組み合わせて図示される記号のことをいいます。

「複合記号」では、主として行う作業の「基本図記号」を外側に描写して、従となる作業の「基本図記号」を内側に描写します。

 

複合記号(参考例)

 

製品工程分析により作成した工程図を見ると、品質保証室では主として品質検査を行いながら数量検査も実施していることを確認できます

 

したがって、品質保証室での検査は、品質検査を主として行っているが、同時に数量検査も行っているため、選択肢の内容は適切です

 

(オ) 不適切です。

製品工程分析により作成した工程図を見ると、部品A・B・Cを加工した後、台車を使って仮置き場まで運搬して保管していることは確認できますが、異なる倉庫に保管している可能性も考えられます。

製品工程分析により作成した工程図を見ただけでは、部品A・B・Cを加工した後に保管する仮置き場が同じ倉庫であるかを確認することはできません

 

したがって、選択肢には「部品A、B、Cは、同じ倉庫にまとめて保管されている」と記述されていますが、工程図を見ただけでは部品A・B・Cを加工した後に保管する仮置き場が同じ倉庫であるかを確認することはできないため、選択肢の内容は不適切です。

 

答えは(エ)です。


 

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