このブログでは二次試験(事例Ⅲ/事例Ⅳ)についても説明していますので、参考としてください。

運営管理 ~R3-10 日程計画(7)PERT~

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今回は、「運営管理 ~R3-10 日程計画(7)PERT~」について説明します。

 

運営管理 ~令和3年度一次試験問題一覧~

令和3年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

  • 運営管理 ~令和3年度一次試験問題一覧~

 

日程計画 -リンク-

本ブログにて、日程計画の「PERT」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

PERT(Program Evaluation and Review Technique)

「PERT」とは、順序関係が存在する複数の作業(アクティビティ)で構成されるプロジェクトを効率的に完了するためのスケジューリング手法です。

「PERT」では、プロジェクトの日程計画を「丸」と「矢印」で構成される「アローダイヤグラム」で表して、プロジェクト全体を完了させるために必要な最短の期間を算出していきます。

「アローダイヤグラム」は「○(ノード・結合点・イベント)」と「→(アクティビティ)」で構成されます。

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【令和3年度 第10問】

あるジョブは7つの作業工程A~Gで構成されている。各作業工程の作業時間と作業工程間の先行関係が下表に示されるとき、このジョブの最短完了時間の値として最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 

作業工程 作業時間 先行作業
A 6
B 5
C 2 A
D 3 A,B
E 1 C
F 3 D
G 2 E,F

 

[解答群]

ア 11
イ 13
ウ 14
エ 22

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

クリティカルパスに関する知識を問う問題です。

 

「アローダイヤグラム」で「クリティカルパス」を特定して、このジョブの最短完了時間を求めていきます。

 

アローダイヤグラムの作成

「アローダイヤグラム」は理解しているつもりでも、実際に作ってみると思った以上に難しくて作れなかったりすることもあるので、今回のジョブに関する「アローダイヤグラム」を一から順に作成しながら説明していきます。

 

作業の相関図を作成する

複雑なプロジェクトにおいて、いきなり「アローダイヤグラム」を作成することは難しいため、まずは各作業工程の順序関係を把握するために相関図を作成します。

問題文で与えられた「アクティビティ(作業工程)」の前後関係を書き出すと以下の通りとなります。

 

  • 「作業工程C,D」は「作業工程A」が完了してから着手します。
  • 「作業工程D」は「作業工程B」が完了してから着手します。
  • 「作業工程E」は「作業工程C」が完了してから着手します。
  • 「作業工程F」は「作業工程D」が完了してから着手します。
  • 「作業工程G」は「作業工程E,F」が完了してから着手します。

 

これらの前後関係に基づき、このジョブにおける各作業工程の相関図を作成します。
この時点では「○」が「アクティビティ(作業工程)」となっていることに注意してください。

 

 

各作業を「○」から「→」に移動する

「アローダイヤグラム」に変換するために、作業工程の相関図において「○」で表現した「アクティビティ(作業工程)」を「→」に置き換えていきます。

先行作業工程が一つである「アクティビティ(作業工程)」の場合は左の「→」に、先行作業工程が複数である「アクティビティ(作業工程)」の場合は右の「→」に移動します。

このプロジェクトでは「作業工程D」「作業工程G」は右の「→」に移動して、それ以外の作業は左の「→」に移動します。

この時点で「→」は「アクティビティ(作業工程)」を「○」は「ノード」を表すように変換されます。

 

 

作成した「アローダイヤグラム」において「作業工程D」と「作業工程F」が同一の「→」上に存在しているため、間に「○(ノード)」を追加します。

 

 

不要な「○(ノード)」を削除する

以下の構成となっている「○(ノード)」は不要なため、削除していきます。

 

 

今回のプロジェクトでは、以下の「○(ノード)」を削除することができます。

 

  • 「ノード1」⇒「作業工程B」⇒「ノード3」⇒「 」⇒「ノード5」
  • 「ノード4」⇒「作業工程E」⇒「ノード6」⇒「 」⇒「ノード8」
  • 「ノード5’」⇒「作業工程F」⇒「ノード7」⇒「 」⇒「ノード8」

 

 

形がいびつになったので、並び替えます。

 

 

ダミー作業工程を特定する。

作業工程が割り当てられていない直線が「ダミー作業工程」です。

 

 

「○」の番号を順番通りに書き換えておきます。

 

 

ダミー作業

「ダミー作業」は「アクティビティ(作業工程)」の順序関係を表示するために必要なものであり「作業期間:0」としてカウントされる「アクティビティ(作業工程)」のことをいいます。

 

EPSTとLPSTを追加する。

上記の図に「アクティビティ(作業工程)」の作業日数を追記して、「EPST(最早着手日)」と「LPST(最遅着手日)」の情報を追加していきます。

 

 

EPST(最早着手日)

「EPST(最早着手日)」とは「アクティビティ(作業工程)」に最も早く開始できる日を表しています。

例えば、プロジェクトの開始日から「ノード3」に到達するには「A→ダミー:6日」の経路と「B:5日」の2つの経路がありますが、「D」を実行するには「A,B」の「アクティビティ(作業工程)」が完了している必要があるため「D」に着手できる「EPST(最早着手日)」は「6日」となります

また、プロジェクトの開始日から「ノード6」に到達するには「A→C→E:9日」の経路と「A,B→D→F:12日」の2つの経路がありますが、「G」を実行するには「E,F」の「アクティビティ(作業工程)」が完了している必要があるため「G」に着手できる「EPST(最早着手日)」は「12日」となります

 

LPST(最遅着手日)

「LPST(最遅着手日)」とは「アクティビティ(作業)」に最も遅く着手できる日のことであり、プロジェクトを最短で終了させるために、少なくともこの日までに作業着手しなければならない日を表しています。

例えば、プロジェクトの終了日から逆算して「ノード2」に到達するには「G→E→C:5日」の経路と「G→F→D→ダミー:8日」の2つの経路がありますが、終了日までにプロジェクトを完了させるためには遅くとも「8日前」までに「D」の「アクティビティ(作業工程)」に着手する必要があるため「ノード2」の「LPST(最遅着手日)」は「6日」となります

 

クリティカルパスを特定する。

開始から完了までの複数の経路の中で、最長の経路を「クリティカルパス」といいます。
「クリティカルパス」は「EPST(最早着手日)」と「LPST(最遅着手日)」の差が無いノード(余裕0日)を結合して構成されます。

 

 

「クリティカルパス」が「ダミー作業工程」を経由しているため「作業工程A」と「作業工程B」を入れ替えて「ダミー作業工程」を経由しないようにします。

 

 

「ノード2」が「クリティカルパス」上の経路ではなくなり「LPST(最遅着手日)」が「6日」から「9日」に変更となっています。

 

したがって、このジョブの最短完了時間は「14日」です。

 

答えは(ウ)です。


 

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