運営管理 ~R2-15 工場レイアウト(9)DI分析~

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今回は、「運営管理 ~R2-15 工場レイアウト(9)DI分析~」について説明します。

 

目次

運営管理 ~令和2年度一次試験問題一覧~

令和2年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

工場レイアウト -リンク-

本ブログにて「DI分析」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

DI分析

「DI分析」とは、工程間の「距離(Distance)」と「関係強度(Intensity)」の関係から工場内レイアウトを評価する分析手法のことをいい、「SLP(Systematic Layout Planning)」による工場レイアウトの設計や、実働している工場レイアウトの運搬効率を確認するために利用されます。

「距離」とは2つの工程間の距離を示しており、「関係強度」とは2つの工程間の運搬頻度や運搬量を示しています。

例えば、「関係強度」が強い工程同士であれば「距離」を短くした方が楽に運搬することができますし、「関係強度」が弱い工程同士であれば「距離」を短くする必要性はありません

つまり、工程間の「関係強度」が強ければ近くに、工程間の「関係強度」が弱ければ遠くに、各工程を配置していけば、工場内における運搬効率を高めることができます

「DI分析」における「距離」と「関係強度」の関係性は、以下のように図示されます。

 

 

「関係強度」が強いにもかかわらず「距離」が遠くに配置されている場合(図の右上)や、「関係強度」が弱いにもかかわらず「距離」が近くに配置されている場合(図の左下)は、工場内における運搬効率を高めるためにレイアウトを見直す必要があることを示しています

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【令和2年度 第15問】

工場レイアウトを分析する手法の1つとして、DI(Distance-Intensity)分析がある。DI分析に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 

ア Distanceは工程間の運搬頻度を表す。
イ Intensityはレイアウトを変更すれば、それに伴い変化する。
ウ DI分析では、現状レイアウトの弱点を発見することができる。
エ DI分析で右下にプロットされた工程間の運搬については、ベルトコンベアを利用する。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

「DI分析」に関する知識を問う問題です。

 

(ア) 不適切です。

「DI分析」とは、工程間の「距離(Distance)」と「関係強度(Intensity)」の関係から工場内レイアウトを評価する分析手法のことをいい、「SLP(Systematic Layout Planning)」による工場レイアウトの設計や、実働している工場レイアウトの運搬効率を確認するために利用されます。

「距離」とは2つの工程間の距離を示しており、「関係強度」とは2つの工程間の運搬頻度や運搬量を示しています。

 

したがって、「Distance」は工程間の運搬頻度ではなく距離を表しているため、選択肢の内容は不適切です

 

(イ) 不適切です。

例えば、「関係強度」が強い工程同士であれば「距離」を短くした方が楽に運搬することができますし、「関係強度」が弱い工程同士であれば「距離」を短くする必要性はありません

つまり、工程間の「関係強度」が強ければ近くに、工程間の「関係強度」が弱ければ遠くに、各工程を配置していけば、工場内における運搬効率を高めることができます

 

「DI分析」は、工程間の「関係強度」により「距離」を決定していく手法であり、「距離」を近くしたからといって「関係強度」が強くなるわけではありません

 

したがって、レイアウトを変更しても「Intensity(関係強度)」は変化しないため、選択肢の内容は不適切です

 

(ウ) 適切です。

「DI分析」とは、工程間の「距離(Distance)」と「関係強度(Intensity)」の関係から工場内レイアウトを評価する分析手法のことをいい、「SLP(Systematic Layout Planning)」による工場レイアウトの設計や、実働している工場レイアウトの運搬効率を確認するために利用されます。

「DI分析」における「距離」と「関係強度」の関係性は、以下のように図示されます。

 

 

「関係強度」が強いにもかかわらず「距離」が遠くに配置されている場合(図の右上)や、「関係強度」が弱いにもかかわらず「距離」が近くに配置されている場合(図の左下)は、工場内における運搬効率を高めるためにレイアウトを見直す必要があることを示しています

 

したがって、DI分析では、現状レイアウトの弱点を発見することができるため、選択肢の内容は適切です

 

(エ) 不適切です。

「DI分析」における「距離」と「関係強度」の関係性は、以下のように図示されます。

 

 

図の「右下」に行けば行くほど、「関係強度(Intensity)」が弱く「距離(Distance)」が離れていくことを示しています。「関係強度(Intensity)」が弱いということは、工程間の運搬頻度や運搬量が少ないということであり、そのような場合は「台車」や「車両」を用いて運搬します。

また、図の「左上」に行けば行くほど「関係強度(Intensity)」が強く「距離(Distance)」が近くなることを示していますが、そのような場合は「ベルトコンベア」を用いて運搬します。

 

したがって、DI分析で右下にプロットされた工程間の運搬については、ベルトコンベアではなく台車や車両を利用するため、選択肢の内容は不適切です

 

答えは(ウ)です。


 

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