運営管理 ~H27-37 物流センター管理(9)物流センター運営~

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今回は、「運営管理 ~H27-37 物流センター管理(9)物流センター運営~」について説明します。

 

目次

運営管理 ~平成27年度一次試験問題一覧~

平成27年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

物流センター運営 -リンク-

本ブログにて「物流センター運営」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

物流ABC(Activity Based Costing:活動基準原価計算)

「物流ABC」とは、物流で発生する業務を「活動(Activity)レベル」まで分解して、その活動単位に設定した「単価」とその活動の「処理量」から算出される標準原価と、実際に発生した原価を比較して、コストの最適化を図る管理手法のことをいいます。

「物流ABC」では、物流コストを包括的に評価するのではなく活動単位で評価するため、問題が発生している箇所や改善すべきポイントを特定しやすいというメリットがあります。

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成27年度 第37問】

物流センターのコスト削減を目的にアクティビティごとの作業時間分析を行い、下表を作成した。

 

アクティビティ名 標準作業
時間
(秒)
1処理
当たり
作業時間
(秒)
月間作業
時間
(分)
月間処理量 人件費単価
(円/時)
数量 単位
フォークリフト格納 10 12 9,000 45,000 ケース 1,500
ケースピッキング 15 18 10,800 36,000 ケース 1,000
ピースピッキング 10 12 10,800 54,000 ピース 900
段ボール箱梱包 100 110 13,200 7,200 ケース 1,000
行き先別仕分け 30 33 23,100 42,000 ケース 900

 

この分析結果から、以下に示す4つのアクティビティのうち、物流コスト削減余地が「最も大きなアクティビティ」と「2番目に大きなアクティビティ」の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 

a ケースピッキング
b ピースピッキング
c 段ボール箱梱包
d 行き先別仕分け

 

[解答群]

ア aとb
イ aとc
ウ aとd
エ bとc
オ bとd

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

「物流ABC」に関する知識を問う問題です。

 

「物流ABC」とは、物流で発生する業務を「活動(Activity)レベル」まで分解して、その活動単位に設定した「単価」とその活動の「処理量」から算出される標準原価と、実際に発生した原価を比較して、コストの最適化を図る管理手法のことをいいます。

「物流ABC」では、物流コストを包括的に評価するのではなく活動単位で評価するため、問題が発生している箇所や改善すべきポイントを特定しやすいというメリットがあります。

 

今回の問題で与えられた作業時間分析の結果を確認すると、「標準作業時間」と「1処理当たり作業時間(実際に発生している作業時間)」との乖離が大きなアクティビティ(活動)は無駄が多く、物流コストの削減余地が大きいことを示しているように感じますが、物流業務に限らず、1処理当たり作業時間ではなく、「人件費単価」や「処理量」を掛け合わせて算出した「合計原価」を比較して、無駄が多いアクティビティ(活動)を特定して、問題の解決や改善を図る方がコストの削減効果を最大限に発揮することができます。

したがって、「1処理当たり作業時間-標準作業時間」に「月間処理量」と「人件費単価」を掛け合わせた「コスト削減余地のある人件費」を比較して、物流コスト削除余地の大きいアクティビティ(活動)を選んでいきます。

 

アクティビティ名 ③=①×② ④=③÷60÷60 ⑥=④×⑤
削減余地のある
1処理当たり
作業時間(秒)
月間処理数
数量
削減余地のある
月間作業時間
(秒)
削減余地のある
月間作業時間
(時)
人件費単価
(円/時)
削減余地のある
人件費
(円/月)
フォークリフト格納 2 45,000 90,000 25 1,500 37,500
ケースピッキング 3 36,000 108,000 30 1,000 30,000
ピースピッキング 2 54,000 108,000 30 900 27,000
段ボール箱梱包 10 7,200 72,000 20 1,000 20,000
行き先別仕分け 3 42,000 126,000 35 900 31,500

 

上表の通り、物流コスト削減余地が「最も大きなアクティビティ」は「フォークリフト格納」ですが、当該のアクティビティは選択肢に列挙されていません。

選択肢にあるアクティビティの中で、物流コスト削減余地が「最も大きなアクティビティ」は「d 行き先別仕分け」であり、「2番目に大きなアクティビティ」は「a ケースピッキング」です。

 

答えは(ウ)です。


 

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