運営管理 ~H28-25-1 その他店舗・販売管理(10)訪日外国人の消費動向~

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今回は、「運営管理 ~H28-25-1 その他店舗・販売管理(10)訪日外国人の消費動向~」について説明します。

 

目次

運営管理 ~平成28年度一次試験問題一覧~

平成28年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

訪日外国人の消費動向

訪日外国人旅行者の消費動向を明らかにして、外国人観光客誘致に関する施策の企画立案、評価等のための基礎資料を得ることを目的として、「観光庁(国土交通省)」が「2010年4月」から四半期ごとに訪日外国人の消費動向の調査結果を公表しています。

 

 

調査方法

「観光庁(国土交通省)」では、訪日外国人の消費動向として、以下の3種類の調査を実施しています。

なお、「日本に入国していないトランジット客」「乗員」「1年以上の滞在者」「出入国管理及び難民認定法に基づく永住者、永住者の配偶者等及び定住者」は調査対象外とされています。

 

  • A:全国調査
    日本全体での訪日外国人の客層や旅行内容、消費実態を明らかにする。
  • B1:地域調査
    訪問地(都道府県)毎に、訪日外国人の客層や旅行内容、消費実態を明らかにする。
  • B2:クルーズ調査
    船舶観光上陸許可を得た訪日外国人の客層や旅行内容、消費実態を明らかにする。

 

訪日外国人消費動向調査の概要

出典元:訪日外国人消費動向調査(観光庁Webサイト)

 

A:全国調査

日本国内の17空海港から出国する訪日外国人を対象とした調査であり、調査の対象となる空海港は以下の通りです。

  • 新千歳空港、函館空港、仙台空港、東京国際空港、成田国際空港、富士山静岡空港、中部国際空港、小松空港、関西国際空港、広島空港、高松空港、福岡空港、鹿児島空港、那覇空港、関門港(下関)、博多港、厳原港

 

B1:地域調査

日本国内の25空海港から出国する訪日外国人を対象とした調査であり、調査の対象となる空海港は以下の通りです。

  • 新千歳空港、函館空港、青森空港、仙台空港、茨城空港、東京国際空港、成田国際空港、富士山静岡空港、中部国際空港、富山空港、小松空港、関西国際空港、米子空港、岡山空港、広島空港、高松空港、福岡空港、佐賀空港、宮崎空港、鹿児島空港、那覇空港、境港、関門港(下関)、博多港、厳原港

 

B2:クルーズ調査

博多港、長崎港、那覇港に寄港するクルーズ船のうち、同港が日本国内の最終寄港地であるクルーズ船に乗船する訪日外国人であって、出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)第14条の2に基づく船舶観光上陸の許可を得て同港に上陸した者を対象とした調査です。

 

訪日外国人旅行消費額(平成30年)

2019年3月29日に「観光庁(国土交通省)」が公表した平成30年の「訪日外国人旅行消費額(確報)」のポイントを以下に示します。

 

訪日外国人旅行消費額

  • 「訪日外国人旅行消費額」は「4兆5,189億円」である。
  • 国籍・地域別にみると、1位:中国(34.2%)、2位:韓国(13.0%)、3位:台湾(12.9%)、4位:香港(7.4%)、5位:米国(6.4%)であり、これら上位5位の消費額で全体の73.9%を占めている
  • 費目別にみると、1位:買物代(34.9%)、2位:宿泊費(29.2%)、3位:飲食費(21.7%)であり、宿泊費と飲食費は1%以上増加し、買物代は2.3%減少している。

 

訪日外国人(一般客)1人当たり旅行支出

  • 「訪日外国人(一般客)1人当たり旅行支出」は「15万3千円」である。
  • 国籍・地域別にみると、1位:オーストラリア(24万2千円)、2位:スペイン(23万7千円)、3位:中国(22万5千円)である。
  • 費目別にみると、1位:買物代(5万1千円)、2位:宿泊費(4万6千円)、3位:飲食費(3万4千円)である。

 

訪日外国人(クルーズ客)1人当たり旅行支出

  • 「訪日外国人(クルーズ客)1人当たり旅行支出」は「4万4千円」である。

 

訪日外国人旅行者数と消費額の推移

訪日外国人旅行者数と旅行消費額の年別推移を以下に示します。

東日本大震災などの影響により、「平成23年(2011年)」は、訪日外国人旅行者数及び旅行消費額が前年より大幅に減少しています。

なお、「平成30年」から「一般客(A/B1)」と「クルーズ客(B2)」の旅行消費額を分けて算出するなど集計方法が変更となっています。

 

訪日外国人旅行者数と消費額の推移

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成28年度 第25問】

外国人旅行者の状況や外国人旅行者向け免税店制度の内容に関する以下の設問に答えよ。

 

(設問1)

観光庁の『訪日外国人の消費動向 平成27年 年次報告書』から確認できる近年の訪日外国人の実態に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 

ア 平成27年の訪日外国人の年間旅行消費額は3兆円を超え、過去最高額を記録している。
イ 平成27年の訪日外国人の年間旅行消費額を費目別にみると、買物代が50%を超える。
ウ 平成27年の訪日外国人の年間旅行消費額の多い国・地域のトップ3は、米国、タイ、韓国である。
エ 訪日外国人の年間旅行消費額は、平成22年から平成27年まで毎年連続で増加している。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答(設問1)

「訪日外国人の消費動向」に関する知識を問う問題です。

訪日外国人旅行者の消費動向を明らかにして、外国人観光客誘致に関する施策の企画立案、評価等のための基礎資料を得ることを目的として、「観光庁(国土交通省)」が「2010年4月」から四半期ごとに訪日外国人の消費動向の調査結果を公表しています。

 

平成27年の調査結果に関する問題のため、以下にポイントを示しておきます。

  • 「訪日外国人旅行消費額」は「3兆4,771億円」である。
  • 「訪日外国人旅行消費額」を「国籍・地域別」にみると、1位:中国、2位:台湾、3位:韓国である。
  • 「訪日外国人旅行消費額」を「費目別」にみると、1位:買物代(41.8%)、2位:宿泊費(25.8%)、3位:飲食費(18.5%)である。
  • 「訪日外国人1人当たり旅行支出」は「176,167円/人」である。

 

(ア) 適切です。

平成27年における訪日外国人の旅行消費額は「3兆4,771億円」であり、過去最高額を記録しているため、選択肢の内容は適切です

 

訪日外国人旅行者数と消費額の推移

 

(イ) 不適切です。

平成27年における訪日外国人の旅行消費額を「費目別」にみると、1位:買物代(41.8%)、2位:宿泊費(25.8%)、3位:飲食費(18.5%)であり、買物代は50%を超えていないため、選択肢の内容は不適切です

 

(ウ) 不適切です。

平成27年における訪日外国人の旅行消費額を「国籍・地域別」にみると、1位:中国、2位:台湾、3位:韓国であるため、選択肢の内容は不適切です

 

(エ) 不適切です。

東日本大震災などの影響により、「平成23年」は、訪日外国人の年間旅行消費額が前年より大幅に減少しているため、選択肢の内容は不適切です

 

答えは(ア)です。


 

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