今回は、「運営管理 ~H28-8 資材調達(4)発注計画~」について説明します。
目次
運営管理 ~平成28年度一次試験問題一覧~
平成28年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。
試験問題
それでは、実際の試験問題を解いてみます。
【平成28年度 第8問】
製品Aは調達ロットサイズが20単位で、リードタイムは2期である(n期の期末に発注したものは、n+2期の期首に納入される)。各期の所要量は必ず確保することを前提に、期末在庫量が最小になるように各期の発注量を決定する。 1期から5期までの所要量などの情報の一部が下表で与えられているとき、1期から3期までの発注量の合計(表の①〜③の合計)として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
期 1 2 3 4 5 所要量 50 10 70 5 30 期首在庫量 10 受入確定量 40 20 期末在庫量 発注量 ① ② ③
[解答群]
ア 80
イ 95
ウ 100
エ 120
中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html)
考え方と解答
「需要予測に基づき期末在庫量を最小化する最適発注計画の策定」に関する知識を問う問題ですが、問題文の条件を正確に読み取って計算することができば、確実に正解することができる問題です。
ポイントは「2期の期末在庫量(=3期の期首在庫量)があること」であり、これを見逃してしまうと、正解することができません。
期末在庫量は、以下の計算式により算出することができます。
- 期末在庫量 = 期首在庫量 + 受入確定量 - 所要量
あとは、調達ロットサイズが「20」であることを考慮して、各期の期末在庫量が最小になるよう(ロットサイズである「20」以上にならないよう)に、発注量を設定して製品在庫の表を完成させていきます。
- 2期の期末在庫量 = 3期の期首在庫量 = 0 + 20 - 10 = 10
- 3期の期末在庫量 = 4期の期首在庫量 = 10 + 60 - 70 = 0
- 4期の期末在庫量 = 5期の期首在庫量 = 0 + 20 - 5 = 15
- 5期の期末在庫量 = 15 + 20 - 30 = 5
期 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
所要量 | 50 | 10 | 70 | 5 | 30 |
期首在庫量 | 10 | 0 | 10 | 0 | 15 |
受入確定量 | 40 | 20 | 60 | 20 | 20 |
期末在庫量 | 0 | 10 | 0 | 15 | 5 |
発注量 | 60 3ロット |
20 1ロット |
20 1ロット |
- | - |
1期から3期までの発注量の合計は「 60 + 20 + 20 = 100 」です。
答えは(ウ)です。
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