運営管理 ~H30-18 その他生産管理(1)絶対誤差と相対誤差~

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今回は、「運営管理 ~H30-18 その他生産管理(1)絶対誤差と相対誤差~」について説明します。

 

目次

運営管理 ~平成30年度一次試験問題一覧~

平成30年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

誤差

誤差を表現するには、「絶対誤差」と「相対誤差」の2種類の方法があります。

「絶対誤差」とは「測定値」と「真の値」との差の絶対値のことをいい、「相対誤差」とは、「真の値」に対する「絶対誤差」の割合のことをいいます。

 

絶対誤差

「絶対誤差」とは「測定値」と「真の値」との差の絶対値のことをいい、以下の公式により算出することができます。

 

 

相対誤差

「相対誤差」とは、「真の値」に対する「絶対誤差」の割合のことをいい、以下の公式により算出することができます。

 

 

事例

例えば、設計図面における製品の長さ(真の値)が「100 mm」であり、実際に製造した製品の長さ(測定値)が「102 mm」だった場合、絶対誤差は「2 mm」、相対誤差は「2 %」です。

 

  • 絶対誤差:102 mm - 100 mm = 2 mm
  • 相対誤差:( 102 mm - 100 mm )÷ 100 mm × 100 % = 2 %

 

製品の長さを「品質管理項目」とする場合は、「絶対誤差」と「相対誤差」のどちらかではなく、両方の数値を評価する必要があります。

「絶対誤差」と「相対誤差」の両方の数値を評価する必要性について説明するため、設計図面における長さ(真の値)が「1,000 mm」の「製品A」と「100 mm」の「製品B」において、「絶対誤差」が「10 mm」の場合と「相対誤差」が「3 %」の場合の数値例を以下に示します。

 

絶対誤差が「10 mm」の場合

両製品共に「絶対誤差」が「10 mm」ですが、「製品B」の「相対誤差」は「10 %」であり、製品の品質としては問題があるレベルだと考えられます。

「絶対誤差」の数値だけで製品の品質を判断することは好ましくありません。

 

製品 設計上の長さ 実際の製品 絶対誤差 相対誤差
製品A 1,000 mm 1,010 mm 10 mm 1 %
製品B 100 mm 110 mm 10 mm 10 %

 

相対誤差が「3%」の場合

両製品共に「相対誤差」が「3 %」ですが、「製品A」の「絶対誤差」は「30 mm」であり、製品の品質としては問題があるレベルだと考えられます。

「相対誤差」の数値だけで製品の品質を判断することは好ましくありません。

 

製品 設計上の長さ 実際の製品 絶対誤差 相対誤差
製品A 1,000 mm 1,030 mm 30 mm 3 %
製品B 100 mm 103 mm 3 mm 3 %

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成30年度 第18問】

ある作業の出現率をワークサンプリング法を使って推定したい。出現率を信頼度95%、相対誤差aで推定するために必要なサンプル数nは次式で与えられる。ここで、pは予備調査により予想された作業の出現率である。

 

 

このサンプル数nを絶対誤差eを用いて求める下記の計算式について、空欄に入る最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 

 

[解答群]

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

問題文にワークサンプリング法と記載されていますが、「絶対誤差」と「相対誤差」に関する知識を問う問題です。

 

誤差

誤差を表現する方法には、「絶対誤差」と「相対誤差」の2種類があります。

「絶対誤差」とは「測定値」と「真の値」との差の絶対値のことをいい、「相対誤差」とは、「真の値」に対する「絶対誤差」の割合のことをいいます。

 

絶対誤差

「絶対誤差」とは「測定値」と「真の値」との差の絶対値のことをいい、以下の公式により算出することができます。

 

 

相対誤差

「相対誤差」とは、「真の値」に対する「絶対誤差」の割合のことをいい、以下の公式により算出することができます。

 

 

今回の問題では「p(予備調査により予想された作業の出現率)」が「真の値」に該当するため、「相対誤差」と「絶対誤差」の関係を以下の式で表すことができます。

 

  • 相対誤差(a)= 絶対誤差(e)÷ 真の値(p)

 

問題文において与えられた「相対誤差 a」を用いて「サンプル数 n」を求める計算式に、上記の「 a = e ÷ p 」を代入して、以下の通り変形していきます。

 

 

答えは(エ)です。


 

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