財務・会計 ~H30-3 本支店会計(3)~

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今回は、「財務・会計 ~H30-3 本支店会計(3)~」について説明します。

 

目次

財務・会計 ~平成30年度一次試験問題一覧~

平成30年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

本支店会計 -リンク-

本ブログにて「本支店会計」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

本支店会計

「本支店会計」は、本店と複数の支店や事業部などで構成される企業において、「本店」と「各支店(各事業部)」における取引の処理方法を明らかにする会計手順です。

「本支店会計」では、「本店」や「各支店(各事業部)」において財務諸表を作成してそれぞれの業績を明確にしたり「本店」や「各支店(各事業部)」の財務諸表を合算した合併財務諸表(企業としての財務諸表)を作成していきます。

今回は、「本支店会計」の会計制度である「本店集中計算制度」と「支店分散計算制度」について説明していきます。

 

本店集中計算制度

支店間の取引も含め、すべての取引が本店を経由して行われるものとして管理する方法です。
各支店における企業内取引の仕訳ではすべて「本店勘定」が使用されます

「本店」が「各支店」の取引を把握することができるため、各支店の経営状況を管理することができますが、本店側における日常の仕訳処理が煩雑となります。

 

仕訳事例(支店間の取引)

A支店からB支店に現金を100,000円を送付した。

 

本店の仕訳
借方 貸方
B支店 100,000円 A支店 100,000円

 

A支店の仕訳
借方 貸方
本店 100,000円 現金 100,000円

 

B支店の仕訳
借方 貸方
現金 100,000円 本店 100,000円

 

支店分散計算制度

支店間の取引は、支店間で直接行われるものとして管理する方法です。
支店としては社内の取引先として「本店」と「各支店」があるため、各支店における企業内取引の仕訳では「本店勘定」や「各支店の勘定」が使用されます

本店側における日常の仕訳処理が簡素化されるとともに、支店間の取引内容が明確となりますが、「本店」が支店間の取引を把握することができなくなります。

 

仕訳事例(支店間の取引)

A支店からB支店に現金を100,000円を送付した。

 

本店の仕訳

仕訳なし

 

A支店の仕訳
借方 貸方
B支店 100,000円 現金 100,000円

 

B支店の仕訳
借方 貸方
現金 100,000円 A支店 100,000円

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成30年度 第3問】

当社は本店のほかに支店があり、本支店間の債権債務は支店勘定および本店勘定により処理している。当月は、本支店間で以下の資料に記載された取引が生じた。月末時点における本店の支店勘定の残高として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、月初の支店勘定および本店勘定の残高はゼロであり、月末における未達事項はないものとする。

 

[資料]

(1) 本店は支店の広告宣伝費30,000円を現金で支払った。
(2) 支店は本店の買掛金70,000円を現金で支払った。
(3) 本店は支店の売掛金15,000円を現金で回収した。
(4) 本店は原価60,000円の商品を支店に送付した。

 

[解答群]

ア 貸方残高: 45,000円
イ 貸方残高:115,000円
ウ 借方残高:   5,000円
エ 借方残高: 75,000円

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

本支店会計に関する知識を問う問題です。

 

今回の問題では、複数の支店が登場しないため、「本店集中計算制度」「支店分散計算制度」のどちらを採用しているかに関係なく、本支店間の債権債務は「支店勘定」と「本店勘定」を使って仕訳を行います。

 

本店における仕訳処理

「資料」に記載されている「(1)~(4)」の取引に関する「本店における仕訳処理」を以下に示します。

借方 貸方
(1) 支店 30,000円 現金 30,000円
(2) 買掛金 70,000円 支店 70,000円
(3) 現金 15,000円 支店 15,000円
(4) 支店 60,000円 仕入 60,000円

 

月末時点における「支店勘定」の残高

月末時点における「支店勘定」の残高を算出します。

支店勘定
借方 貸方
30,000円
60,000円
70,000円
15,000円
5,000円  -

 

参考:支店における仕訳処理

参考として、「支店における仕訳処理」を以下に示します。

借方 貸方
(1) 広告宣伝費 30,000円 本店 30,000円
(2) 本店 70,000円 現金 70,000円
(3) 本店 15,000円 売掛金 15,000円
(4) 仕入 60,000円 本店 60,000円

 

答えは(ウ)です。


 

コメント

  1. 神野宜隆 より:

    (3)が理解不足で理解できてません。
    (1)(4)は本店が支店に3万と6万のかしをつくったかたちと理解します。
    (2)は支店が本店に7万をはらったかたちでかしを返したと理解しました。
    ★(3)は本店が支店から15000円を回収したからプラスになると考えるといかのようになります。
    (1)+(2)+(3)+(4)
    =30000-70000+15000+60000
    =105000-70000=35000不正解
    ★★(3)の考え方が理解できてないので、教えてください。

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