財務・会計 ~H25-4 キャッシュ・フロー計算書(8)資金の範囲~

にほんブログ村に参加しています。
記事の内容にご満足いただけた場合は、以下のボタンをクリックいただけると、また頑張ることができます。

にほんブログ村 資格ブログ 中小企業診断士試験へ

にほんブログ村に参加しています。
記事の内容にご満足いただけた場合は、以下のボタンをクリックいただけると、また頑張ることができます。

にほんブログ村 資格ブログ 中小企業診断士試験へ







今回は、「財務・会計 ~H25-4 キャッシュ・フロー計算書(8)資金の範囲~」について説明します。

 

「キャッシュ・フロー計算書」は二次試験(事例Ⅳ)で出題される論点のため、一次試験の段階からしっかりと勉強しておきましょう。

 

目次

財務・会計 ~平成25年度一次試験問題一覧~

平成25年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

キャッシュ・フロー計算書(一次試験) -リンク-

一次試験に向けて「キャッシュ・フロー計算書」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

キャッシュ・フロー計算書(二次試験) -リンク-

二次試験(事例Ⅳ)に向けた「キャッシュ・フロー計算書」の記事は、以下のページに整理していますので、アクセスしてみてください。

 

 

キャッシュ・フロー計算書

「キャッシュ・フロー」とは「キャッシュ(資金)」の「フロー(流れ)」であり「資金の収入・支出」を示しています。

「キャッシュ・フロー計算書」は、企業の一会計期間における「資金の収入・支出」の状況を報告する財務諸表であり、「貸借対照表」や「損益計算書」と同様に、株主を始めとした利害関係者が、企業の経営状況を知るために重要な情報源です。

「キャッシュ・フロー計算書」では「資金の収入・支出」を「営業活動」と「投資活動」と「財務活動」に区分して表示します。

 

  • 営業活動によるキャッシュ・フロー
  • 投資活動によるキャッシュ・フロー
  • 財務活動によるキャッシュ・フロー

 

資金(キャッシュ)の範囲

「キャッシュ・フロー計算書」が対象とする「資金(キャッシュ)」の範囲は「現金及び現金同等物」とされています。

 

現金

現金には、「手許現金」「要求払預金」が含まれます。

 

手許現金

手許現金とは、その名の通り、手許(てもと)にある現金のことを指します。

 

要求払預金

要求払預金とは、預入期間の定めのない預金のことを指します。

  • 普通預金
  • 当座預金
  • 通知預金(引き出す一定期間前に通知が必要な預金)

 

現金同等物

現金同等物とは、容易に換金が可能で、かつ、価値変動のリスクが僅少な短期の投資とされています。短期の投資とは、取得した日から満期日または償還までの期間が3ヶ月以内のものに限定されます。

 

項目 説明
定期預金 預入期間が3ヶ月以内の定期預金
譲渡性預金 銀行が発行する第三者に譲渡が可能な無記名の預金証書
コマーシャル・ペーパー 企業が資金を調達するために発行する割引方式の約束手形
公社債投資信託 国債や社債などを対象とした投資信託
売戻し条件付現先 一定期間後に買い戻すことを約束して債券を売却する取引

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成25年度 第4問】

キャッシュ・フロー計算書が対象とする資金の範囲は、現金及び現金同等物である。現金同等物に含まれる短期投資に該当する最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。なお、a〜eの資産の運用期間はすべて3か月以内であるとする。

 

a 株式
b 株式投資信託
c コマーシャル・ペーパー
d 定期預金
e 普通預金

 

[解答群]

ア aとb
イ aとc
ウ bとc
エ cとd
オ dとe

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

「キャッシュ・フロー計算書」の「資金(キャッシュ)の範囲」に関する問題です。

「現金同等物」の定義である「容易に換金が可能で、かつ、価値変動のリスクが僅少な短期の投資」の理解について問われています。

 

(a) 不適切です。

「株式」は市場を通じて容易に換金することが可能ですが、価格変動リスクが高いため、現金同等物には該当しません。選択肢の記述は不適切です。

 

(b) 不適切です。

「株式投資信託」は市場を通じて容易に換金することが可能ですが、株式を対象として運用するため価格変動リスクが高く、現金同等物には該当しません。選択肢の記述は不適切です。

 

(c) 適切です。

「コマーシャル・ペーパー」とは、マーケット(オープン市場)を通じて割引形式で発行する無担保の約束手形のことをいいます。

企業の資金調達方法としては「社債」と類似していますが、「社債」の償還期間が通常1年以上なのに対して、「コマーシャルペーパー」の償還期間は通常1年未満です。

問題文の最後に、「資産の運用期間はすべて3か月以内である」との条件が付いているため、適切です

 

(d) 適切です。

「定期預金(3ヶ月以内のもの)」は現金同等物に分類されます

問題文の最後に、「資産の運用期間はすべて3か月以内である」との条件が付いているため、適切です

 

(e) 不適切です。

「普通預金」は「資金(キャッシュ)の範囲」には含まれますが、現金同等物ではなく現金に分類されるため、不適切です。

 

現金同等物に分類されるのは、選択肢(c)と(d)のため、答えは(エ)です。


 

コメント

タイトルとURLをコピーしました