財務・会計 ~H25-12 貸借対照表(1)~

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今回は、「財務・会計 ~H25-12 貸借対照表(1)~」について説明します。

 

目次

財務・会計 ~平成25年度一次試験問題一覧~

平成25年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

貸借対照表 -リンク-

本ブログにて「貸借対照表」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

貸借対照表

「貸借対照表」とは、ある時点(企業の決算時期など)における企業の財政状態を示す財務諸表であり、「左辺(借方)」には「資産の部」が、「右辺(貸方)」には「負債の部」と「純資産の部」が記載されています。

「貸借対照表」では「左辺(借方)」の合計と「右辺(貸方)」の合計が必ず一致するため、「バランスシート(BS)」とも呼ばれています。

 

貸借対照表フォーマット

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成25年度 第12問】

現金の増加要因となりうるものとして、最も不適切なものはどれか

 

ア 株主資本の減少
イ 現金以外の流動資産の減少
ウ 固定資産の減少
エ 負債の増加

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

それぞれの変動要素が現金の増加要因となりうるのかについて、貸借対照表を用いて確認していきます。

 

(ア)不適切です。

「株主資本」が減少した場合に「現金」が増加するのかを確認するため、貸借対照表の「資産の部(左辺)」と「負債および純資産の部(右辺)」の関係性を確認します。

以下の図の通り、「株主資本の減少」により「右辺(貸方)」が減少した場合に「現金の増加」により「左辺(借方)」が増加すると、「左辺(借方)」と「右辺(貸方)」が一致しなくなるため、貸借対照表が成立しなくなってしまいます

 

 

したがって、株主資本の減少は現金の増加要因とはなりえないため、選択肢の内容は不適切です

 

(イ)適切です。

「現金以外の流動資産」が減少した場合に「現金」が増加するのかを確認するため、貸借対照表の「資産の部(左辺)」と「負債および純資産の部(右辺)」の関係性を確認します。

以下の図の通り、「現金以外の流動資産の減少」により「左辺(借方)」が減少した場合に「現金の増加」により「左辺(借方)」が増加しても貸借対照表は成立します

具体的な例としては、売上債権(流動資産)を回収する(減少する)ことにより現金が増加するケースが考えられます。

 

 

したがって、現金以外の流動資産の減少は現金の増加要因となりうるため、選択肢の内容は適切です

 

(ウ)適切です。

「固定資産」が減少した場合に「現金」が増加するのかを確認するため、貸借対照表の「資産の部(左辺)」と「負債および純資産の部(右辺)」の関係性を確認します。

以下の図の通り、「固定資産の減少」により「左辺(借方)」が減少した場合に「現金の増加」により「左辺(借方)」が増加しても貸借対照表は成立します

具体的な例としては、固定資産を売却することにより現金が増加するケースが考えられます。

 

 

したがって、固定資産の減少は現金の増加要因となりうるため、選択肢の内容は適切です

 

(エ)適切です。

「負債」が増加した場合に「現金」が増加するのかを確認するため、貸借対照表の「資産の部(左辺)」と「負債および純資産の部(右辺)」の関係性を確認します。

以下の図の通り、「負債の増加」により「右辺(貸方)」が増加した場合に「現金の増加」により「左辺(借方)」が増加しても貸借対照表は成立します

具体的な例としては、借入金(負債)の増加により現金が増加するケースが考えられます。

 

 

したがって、負債の増加は現金の増加要因となりうるため、選択肢の内容は適切です

 

答えは(ア)です。


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