財務・会計 ~H29-15 設備投資の経済性計算(1)各期の税引後CF~

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今回は、「財務・会計 ~H29-15 設備投資の経済性計算(1)各期の税引後CF~」について説明します。

 

「設備投資の経済性計算」は二次試験(事例Ⅳ)で出題される論点のため、一次試験の段階からしっかりと勉強しておきましょう。

 

目次

財務・会計 ~平成29年度一次試験問題一覧~

平成29年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

設備投資の経済性計算(一次試験) -リンク-

本ブログにて「設備投資の経済性計算(一次試験)」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

設備投資の経済性計算(二次試験) -リンク-

本ブログにて「設備投資の経済性計算(二次試験)」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

試験問題

それでは、実際の問題を解いてみます。

【平成29年度 第15問】

当社は、来年度の期首に新設備を購入しようと検討中である。新設備の購入価額は100百万円であり、購入によって毎年(ただし、5年間)の現金支出費用が30 百万円節約されると期待される。減価償却方法は、耐用年数5年、残存価額がゼロの定額法を採用する予定でいる。税率を40%とするとき、この投資案の各期の税引後キャッシュフローとして、最も適切なものはどれか。

 

ア 12百万円
イ 18 百万円
ウ 26百万円
エ 34百万円

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

「各期の税引き後キャッシュフロー」を問われています。設備投資をした場合の各年度における現金収支がどうなるのかということなので、新設備の購入費用100百万円は考慮しないようにとの問題文になっています。

問題を見てみると「各期の税引き後キャッシュフロー」を求めるために「現金支出費用の節約」と「減価償却費」の2つの要素による現金収支がどのようになるかについて計算する必要があります。

ここで、以下2つの言葉を覚えておいてください。

  • CIF:キャッシュインフロー(現金収入)
  • COF:キャッシュアウトフロー(現金支出)

 

現金支出費用の節約による現金収支

結論は「現金支出費用の節約:30百万円×(1-法人税率:40%)=CIF:18百万円」です。

なぜそうなるのか、以下の図で説明します。

 

 

私も実際に問題を解いているときに不安になったら、上記のような架空の損益計算書を作ってチェックしていました。

  1. 現金支出費用が30百万円節約されたため、利益が30百万円増加します。
  2. 利益が30百万円増加したため、納付すべき法人税が「30百万円×法人税率40%=12百万円」だけ増えます。
  3. つまり、30万円の現金を節約できたが、納付する法人税が12百万円増加したため、企業として手に入れた現金は差し引きして「CIF=18百万円」となります。

 

減価償却費による現金収支

結論は「減価償却費:20百万円 × 法人税率:40% = CIF:8百万円」です。

先ほどと同じように、なぜそうなるのか、以下の図で説明します。

 

 

  1. 減価償却費20百万円の計上により、利益が20百万円減少します。
  2. 利益が20百万円減少したため、納付すべき法人税を「20百万円×法人税率40%=8百万円」だけ節約することができます。
  3. 減価償却費が計上されますが、実際にキャッシュアウトするわけではありません。にもかかわらず、納付する法人税が8百万円減少したので、企業が得した現金(入手した現金)は「CIF=8百万円」となります。

 

2つのCIFを合計すると26百万円となるため、答えは(ウ)です。


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