財務・会計 ~R3-21 配当割引モデル(4)~

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今回は、「財務・会計 ~R3-21 配当割引モデル(4)~」について説明します。

 

「配当割引モデル」は二次試験(事例Ⅳ)で出題される可能性があるため、一次試験の段階からしっかりと勉強しておきましょう。

 

目次

財務・会計 ~令和3年度一次試験問題一覧~

令和3年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

配当割引モデル -リンク-

本ブログにて「配当割引モデル」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。

 

 

配当割引モデル

「配当割引モデル」とは、将来支払われる配当の現在価値の合計が株式の本質的価値であるとして、「配当」と「株主の期待収益率」から「理論株価」を算出する方法のことをいいます。

「配当割引モデル」には、毎年一定の割合で配当額が成長するという仮定をおいた「定率成長配当割引モデル」と、毎年一定の配当額が支払われるという仮定をおいた「定額配当割引モデル(ゼロ成長モデル)」があります。

 

定率成長配当割引モデル

「定率成長配当割引モデル」とは、毎年一定の割合で配当額が成長するという仮定をおいた配当割引モデルのことをいいます。

「定率成長配当割引モデル」では、以下の公式により「理論株価」を算出します。

 

 

定額配当割引モデル(ゼロ成長モデル)

「定額配当割引モデル(ゼロ成長モデル)」とは、毎年一定の配当額が支払われるという仮定をおいた配当割引モデルのことをいいます。

「定額配当割引モデル(ゼロ成長モデル)」では、以下の公式により「理論株価」を算出します。

 

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【令和3年度 第21問】

D社の次期(第2期)末の予想配当は1株44円である。その後、次々期(第3期)末まで1年間の配当成長率は10%、それ以降の配当成長率は2%で一定とする。なお、自己資本コストは10%である。

当期(第1期)末の理論株価として、最も適切なものはどれか。

 

ア 540円
イ 590円
ウ 645円
エ 649円

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

配当割引モデルに関する知識を問う問題です。

 

「配当割引モデル」とは、将来支払われる配当の現在価値の合計が株式の本質的価値であるとして、「配当」と「株主の期待収益率」から「理論株価」を算出する方法のことをいいます。

「配当割引モデル」には、毎年一定の割合で配当額が成長するという仮定をおいた「定率成長配当割引モデル」と、毎年一定の配当額が支払われるという仮定をおいた「定額配当割引モデル(ゼロ成長モデル)」があります。

 

今回の問題では、配当額が一定の割合で成長し続けるのではなく、次々期(第3期)までの成長率とそれ以降の成長率が異なるという仮定をおいた場合の理論株価を算出します。

「二段階成長配当割引モデル」というものもあるようですが、私には難しすぎるので、次々期(第3期)までの予想配当額と、次々期(第3期)末の理論株価から、当期(第1期)末の理論株価を求めていくこととします。

 

次々期(第3期)までの予想配当額

問題で与えられた情報から、「次期(第2期)末の予想配当額」と「次々期(第3期)末の予想配当額」を算出します。

 

  • 次期(第2期)末の1株当たり予想配当額
    44円(問題文より)
  • 次々期(第3期)末の1株当たり予想配当額
    = 44円 ×( 100% + 10% )= 48.4円(配当成長率は10%)

 

次々期(第3期)末の理論株価

第4期以降の配当成長率は2%で一定となるため「定率成長配当割引モデル」を用いて、次々期(第3期)末の「理論株価」を算出します。

 

 

当期(第1期)末の理論株価

「次々期(第3期)までの予想配当額」と「次々期(第3期)末の理論株価」を「自己資本コスト(株主資本コスト/期待収益率)」で割り引いて、「当期(第1期)末の理論株価(割引現在価値)」を算出します。

 

 

答えは(イ)です。


 

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