このブログでは二次試験(事例Ⅲ/事例Ⅳ)についても説明していますので、参考としてください。

経済学・経済政策 ~H24-1 主要経済指標(10)景気動向指数(先行系列)~

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今回は、「経済学・経済政策 ~H24-1 主要経済指標(10)景気動向指数(先行系列)~」について説明します。

 

経済学・経済政策 ~平成24年度一次試験問題一覧~

平成24年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

景気動向指数 -リンク-

一次試験に向けた「景気動向指数」について説明しているページを以下に示しますので、アクセスしてみてください。

 

 

景気動向指数

「景気動向指数」は、生産や雇用など様々な経済活動において重要でかつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することにより、景気の現状把握及び将来予測に資するために、内閣府が毎月公表している指標のことをいいます。

「景気動向指数」には、構成される様々な指標の変動から、景気変動の大きさやテンポ(量感)を測定することを目的とした「CI(コンポジット・インデックス)」と、構成される指標のうち改善している指標の割合を算出して、経済活動の各分野への景気の波及の度合い(波及度)を測定することを目的とした「DI(ディフュージョン・インデックス)」があります。

従来、「景気動向指数」は「DI」を中心に公表されていましたが、景気変動の大きさやテンポ(量感)を把握することの重要性が高まってきた世相を受け、1984年8月からCIが参考資料として公表されるようになり、2008年4月以降は「CI」を中心に公表されるように切り替えられました。

 

CI(コンポジット・インデックス)

「CI(コンポジット・インデックス)」とは、景気変動の大きさやテンポ(量感)を測定することを目的とした指標のことをいいます。

一般的に、「CI一致指数」の変動と景気の転換点は概ね一致しており、「CI一致指数」が上昇しているときは景気の拡張局面にあり、低下しているときは景気の後退局面にありますが、「CI一致指数」が単月で逆方向に振れるなど不規則な動きをすることもあるため「3ヶ月後方移動平均」や「7ヶ月後方移動平均」を組み合わせて景気の基調を判断していきます。

 

CIによる景気の基調判断の基準

基調判断 定義 基準
①改善 景気拡張の可能性が高いことを示す
  • 原則として3か月以上連続して、3か月後方移動平均が上昇
  • 当月の前月差の符号がプラス
②足踏み 景気拡張の動きが足踏み状態になっている可能性が高いことを示す。
  • 3か月後方移動平均(前月差)の符号がマイナスに変化し、マイナス幅(1か月、2か月または3か月の累積)が1標準偏差分以上
  • 当月の前月差の符号がマイナス
③局面変化 上方への局面変化 事後的に判定される景気の谷が、それ以前の数か月にあった可能性が高いことを示す。
  • 7か月後方移動平均(前月差)の符号がプラスに変化し、プラス幅(1か月、2か月または3か月の累積)が1標準偏差分以上
  • 当月の前月差の符号がプラス
下方への局面変化 事後的に判定される景気の山が、それ以前の数か月にあった可能性が高いことを示す。
  • 7か月後方移動平均(前月差)の符号がマイナスに変化し、マイナス幅(1か月、2か月または3か月の累積)が1標準偏差分以上
  • 当月の前月差の符号がマイナス
④悪化 景気後退の可能性が高いことを示す。
  • 原則として3か月以上連続して、3か月後方移動平均が下降
  • 当月の前月差の符号がマイナス
⑤下げ止まり 景気後退の動きが下げ止まっている可能性が高いことを示す。
  • 3か月後方移動平均(前月差)の符号がプラスに変化し、プラス幅(1か月、2か月または3か月の累積)が1標準偏差分以上・当月の前月差の符号がプラス

 

  • 上記①~⑤に該当しない場合は、前月の基調判断を踏襲する。
  • 「①改善」または「②足踏み」から「④悪化」または「⑤下げ止まり」に移行する場合は、「③下方への局面変化」を経る。なお「①改善」または「②足踏み」から「③下方への局面変化」に移行した時点で、既に景気後退局面に入った可能性が高いことを暫定的に示している
  • 「④悪化」または「⑤下げ止まり」から「①改善」または「②足踏み」に移行する場合は、「③上方への局面変化」を経る。なお「④悪化」または「⑤下げ止まり」から「③上方への局面変化」に移行した時点で、既に景気拡張局面に入った可能性が高いことを暫定的に示している
  • 「①改善」または「②足踏み」となった後に「③上方への局面変化」の基準を満たした場合、および「④悪化」または「⑤下げ止まり」となった後に「③下方への局面変化」の基準を満たした場合「③局面変化」は適用しない。
  • 定義の欄の「景気拡張」及び「景気後退」については、すべて暫定的なものとする。
  • 正式な景気循環(景気基準日付)については「CI一致指数」の各採用系列から作られる「ヒストリカルDI」に基づき、景気動向指数研究会での議論を踏まえて、経済社会総合研究所長が設定するものである。

 

DI(ディフュージョン・インデックス)

「DI(ディフュージョン・インデックス)」とは、経済活動の各分野への景気の波及の度合い(波及度)を測定することを目的とした指標のことをいいます。

月々で振れはあるものの「DI一致指数」が「50%」を上回っているときは景気の拡張局面にあり、「50%」を下回っているときは景気の後退局面にあるという傾向があります。

なお、「DI」は、経済活動の各分野に対する景気拡張や景気後退の波及した度合いを示す指標であり、景気拡張や景気後退が加速していることを示す指標ではありません

 

採用系列

「CI」と「DI」が採用している指標は共通であり、景気に対し先行して動く「先行指数」、ほぼ一致して動く「一致指数」、遅れて動く「遅行指数」で構成されています。

「先行指数」は「一致指数」より数か月ほど先行して動くため、景気の動きを予測する目的で利用され、「遅行指数」は「一致指数」より数か月から半年ほど遅れて動くため、事後的な確認に利用されます。

「採用系列」は、概ねひとつの山もしくは谷が経過するごとに見直しが行われるため、以下のリンクから最新の情報を参照するようにすることをお薦めします。

 

 

先行系列(11種類) ※2021年5月現在

 

  • 最終需要財在庫率指数(逆)
  • 鉱工業用生産財在庫率指数(逆)
  • 新規求人数(除学卒)
  • 実質機械受注(製造業)
  • 新設住宅着工床面積
  • 消費者態度指数(2人以上世帯)
  • 日経商品指数(42種)
  • マネーストック(M2)(前年同月比)
  • 東証株価指数
  • 投資環境指数(製造業)
  • 中小企業売上げ見通しDI

 

一致系列(10種類) ※2021年5月現在

 

  • 生産指数(鉱工業)
  • 鉱工業用生産財出荷指数
  • 耐久消費財出荷指数
  • 労働投入量指数(調査産業計)
  • 投資財出荷指数(除輸送機械)
  • 商業販売額(小売業)(前年同月比)
  • 商業販売額(卸売業)(前年同月比)
  • 営業利益(全産業)
  • 有効求人倍率(除学卒)
  • 輸出数量指数

 

遅行系列(9種類) ※2021年5月現在

 

  • 第3次産業活動指数(対事業所サービス業)
  • 常用雇用指数(調査産業計)
  • 実質法人企業設備投資(全産業)
  • 家計消費支出(勤労者世帯、名目)(前年同月比)
  • 法人税収入
  • 完全失業率(逆)
  • きまって支給する給与(製造業、名目)
  • 消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)(前年同月比)
  • 最終需要財在庫指数

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成24年度 第1問】

内閣府の景気動向指数において、先行系列の経済指標として、最も適切なものはどれか。

 

ア 機械製造業者が受注する設備用機械の受注状況を調査したものである「実質機械受注(船舶・電力を除く民需)」
イ 生産された製品の出荷動向を総合的に表した指標である「鉱工業生産財出荷指数」
ウ 生産量と生産能力の比から求めた指標である「稼働率指数(製造業)」
エ 設備投資を、投資主体の資産増加として実現した段階でとらえたものである「実質法人企業設備投資(全産業)」

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

景気動向指数の先行系列に関する知識を問う問題です。

 

「CI」と「DI」が採用している指標は共通であり、景気に対し先行して動く「先行指数」、ほぼ一致して動く「一致指数」、遅れて動く「遅行指数」で構成されています。

「先行指数」は「一致指数」より数か月ほど先行して動くため、景気の動きを予測する目的で利用され、「遅行指数」は「一致指数」より数か月から半年ほど遅れて動くため、事後的な確認に利用されます。

「採用系列」は、概ねひとつの山もしくは谷が経過するごとに見直しが行われるため、以下のリンクから最新の情報を参照するようにすることをお薦めします。

 

 

過去問として解説してはいますが、「採用系列」は、概ねひとつの山もしくは谷が経過するごとに見直しが行われており、試験当時の「採用系列」から変更となっている可能性があるため、過去問を解いても意味がないかもしれません。(却って混乱する可能性がありますのでご注意ください。)

 

(ア) 適切です。

「実質機械受注(船舶・電力を除く民需)」とは、機械製造業者が受注する設備用機械の受注状況を調査したものであり、「先行系列」に属しているため、選択肢の内容は適切です

 

2021年5月時点では「実質機械受注(船舶・電力を除く民需)」から「実質機械受注(製造業)」に変更となっています。

 

(イ) 不適切です。

「鉱工業生産財出荷指数」とは、生産された製品の出荷動向を総合的に表した指標ですが、「先行系列」ではなく「一致系列」に属しているため、選択肢の内容は不適切です

 

2021年5月時点では「生産財出荷指数(鉱工業)」という名称から「鉱工業用生産財出荷指数」に変更となっています。

 

(ウ) 不適切です。

「稼働率指数(製造業)」とは、生産量と生産能力の比から求めた指標ですが、「先行系列」ではなく「一致系列」に属しているため、選択肢の内容は不適切です

 

2021年5月時点では「稼働率指数(製造業)」は「採用系列」に含まれていません

 

(エ) 不適切です。

「実質法人企業設備投資(全産業)」とは、設備投資を、投資主体の資産増加として実現した段階で捉えたものですが、「先行系列」ではなく「遅行系列」に属しているため、選択肢の内容は不適切です

 

答えは(ア)です。


 

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