このブログでは二次試験(事例Ⅲ/事例Ⅳ)についても説明していますので、参考としてください。

経済学・経済政策 ~H25-1 主要経済指標(9)労働力調査~

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今回は、「経済学・経済政策 ~H25-1 主要経済指標(9)労働力調査~」について説明します。

 

経済学・経済政策 ~平成25年度一次試験問題一覧~

平成25年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

失業 -リンク-

一次試験に向けた「失業」について説明しているページを以下に示しますので、アクセスしてみてください。

 

 

労働力調査

「労働力調査」とは、日本における就業及び不就業の状態を把握し、雇用・失業状況の詳細を明らかにすることを目的として、総務省統計局が公表している統計情報のことをいいます。

「労働力調査」の統計情報は、「基本集計」と「詳細集計」に区分されています。

 

本ページに記載している内容は「総務省統計局ホームページ」に記載されている内容に基づき、加工して作成しています。「総務省統計局ホームページ」をご覧になりたい場合は、以下のリンクにアクセスしてください。

 

 

基本集計

「労働力調査(基本集計)」は、「労働力調査基礎調査票」の結果に基づき、労働力人口、就業者数・雇用者数(雇用形態別(正規・非正規雇用者など)、産業別、職業別など)、就業時間、完全失業者数(求職理由別など)、完全失業率、非労働力人口などを集計しています。

 

詳細集計

「労働力調査(詳細集計)」は、主として「労働力調査特定調査票」の結果に基づき、非正規の職員・従業員が現職についた理由、転職等希望の有無、仕事につけない理由、失業期間、就業希望の有無、未活用労働指標などを集計しています。

 

労働力調査(基本集計)

「労働力調査(基本集計)」では「国際労働機関(ILO)の基準」に則って「就業形態」を以下のように分類しています。

 

労働力調査(基本集計)の分類

 

調査対象期間である「月末1週間(12月は20~26日)」に少しでも仕事をしていれば「従業者」に分類され「従業者」ではなく「休業」の要件を満たす人は「休業者」に分類されます。
さらに、「従業者」でも「休業者」でもなく「失業」の要件を満たす人は「完全失業者」に分類され、これらのいずれにも属さない人は「非労働力人口」に分類されます。

 

就業状態の定義

「労働力調査(基本集計)」における「就業状態」の定義を以下に説明します。

 

労働力人口/非労働力人口

「労働力調査(基本集計)」では「15歳以上人口」のうち「就業者(従業者/休業者)」と「完全失業者」を合わせた人を「労働力人口」といい「労働力人口」以外を「非労働力人口」といいます。

「労働力人口」は、既に仕事に就いている人(就業者)と就職しようと求職活動している人(完全失業者)の合計であるため、日本経済が財やサービスを生産するために利用できる人口を表しています。

 

就業者

「就業者」は「従業者」と「休業者」を合わせた人のことをいいます。

 

 

従業者

「従業者」とは、調査対象期間である「月末1週間(12月は20~26日)」に、少しでも(1時間以上)仕事をした人のことをいいます。

労働の対価として収入が発生する仕事であれば、その仕事の内容は問わないため、学生がアルバイトをした場合や、主婦がパートタイムの仕事や内職をした場合なども「従業者」に区分されます。
また、個人経営の商店や農家で家業を手伝っている家族は「無給の家族従業者」と呼ばれており、無給であったとしても、仕事をしたとみなされ「従業者」に区分されます。

 

休業者

「休業者」は、調査対象期間である「月末1週間(12月は20~26日)」に仕事をしなかった人のうち、以下の要件を満たす人のことをいいます。

 

  1. 雇用者(会社などに雇われてる人)で、仕事を休んでいても給料・賃金の支払を受けている場合、または受けることになっている場合
  2. 自営業主が、自分の経営する事業を持ったままで、その仕事を休み始めてから30日にならない場合

 

雇用者については、職場の就業規則などで定められている育児(介護)休業期間中の人も、職場から給料・賃金をもらうことになっている場合は「休業者」に区分されます。
また、雇用保険法に基づく育児休業基本給付金や介護休業給付金をもらうことになっている場合も、こうした給付は、給料・賃金の代替と考えるのがより適切と考えられるので、給料・賃金をもらっている人とみなし「休業者」に区分されます。

ただし、個人経営の商店や農家で家業を手伝っている「家族従業者」については、自分で仕事を持っているとみなされないため「休業者」には区分されません。
また、日雇い労務者などについても、仕事を休んでいても「休業者」には区分されません。

なお、不規則に仕事をする人や、1年の中で一時期のみ仕事をする人などは、月末1週間の状態を毎月調べて就業状態を時系列的に明らかにするという労働力調査の趣旨からすれば「休業者」に含めることは適当ではないとされています。

 

完全失業者

「完全失業者」とは、以下の要件を満たす人のことをいいます。

 

  1. 調査対象期間である「月末1週間(12月は20~26日)」に少しも仕事をしなかった
  2. 仕事があればすぐ就くことができる
  3. 調査対象期間である「月末1週間(12月は20~26日)」に求職活動をしていた
    (過去の求職活動の結果を待っている場合を含む)

 

 

「完全失業者」は、何らかの具体的な「求職活動」を行っている人が対象とされています。

例えば、公共職業安定所(ハローワーク)に申し込んだり、求人広告・求人情報誌や、インターネットの求人サイトなどを見て応募したり、学校・知人などにあっせん・紹介を依頼したり、事業所の求人に直接応募したり、登録型派遣に登録するといった活動をしている必要があります。また、自営の仕事を始めようとしている人は、賃金・資材の調達など事業を始める準備をしていれば「求職活動」をしていたと判断されます。

したがって、新規学卒者や新たに収入を得る必要が生じた人のように新しく仕事を始めようとする人(労働市場への新規参入者)、結婚・育児などで一時離職したが再び仕事を始めようとする人(労働市場への再参入者)なども、すぐに就業可能で求職活動をしていれば「完全失業者」となり、よりよい仕事を求めて転職を繰り返す人は、転職の都度、一時的に「完全失業者」となる可能性があります

一方、会社が倒産して仕事を失ったとしても、「求職活動」をしていなければ「労働市場への参入者」とはならないため「完全失業者」として扱われません

 

非労働力人口

「15歳以上人口」のうち「就業者(従業者/休業者)」と「完全失業者」に含まれない人を「非労働力人口」といいます。「非労働力人口」に分類される代表的な例は以下の通りです。

 

  • 満15歳以上の学生
  • 専業主婦/専業主夫
  • その他(高齢者など)

 

 

就業状態に関する各種比率

「就業状態」を示す指標である「労働力人口比率」「就業率」「完全失業率」について説明します。

 

労働力人口比率

「労働力人口比率」とは「15歳以上人口」に占める「労働力人口」の割合を示す指標であり、以下の式で定義されています。

 

 

就業率

「就業率」とは「15歳以上人口」に占める「就業者」の割合を示す指標であり、以下の式で定義されています。

「就業者数」は、仕事をしている「従業者」と、仕事を持っていながら病気などのため休んでいる「休業者」を合わせた人数です。

 

 

完全失業率

「完全失業率」とは「労働力人口」に占める「完全失業者」の割合を示す指標であり、以下の式で定義されています。

 

 

年齢階級別の完全失業率の推移 (※)2021年5月現在

2021年時点で公表されている最新の統計情報に基づく「1990年~2020年」における全ての年齢階級の「完全失業率」の推移は以下の通りです。

「15〜24歳」は、全ての年齢階級の中で常に「完全失業率」が高くなっており、「65歳以上」は、全ての年齢階級の中で常に「完全失業率」が低くなっていることが分かります。

また、2011年以降は「完全失業率」が減少傾向でしたが、2020年は新型コロナウイルスの影響で、全ての年齢階級で「完全失業率」が増加に転じたと読み取ることができます。

 

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成25年度 第1問】

下図のA~Dは、総務省が公表している『労働力調査』より、「15〜24歳」、「25〜34歳」、「45〜54歳」、「55〜64歳」の、4つの年齢階級別の完全失業率の推移を表したものである。下図のうち、「15〜24歳」の完全失業率にあたるものはどれか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。

 

 

[解答群]

ア A
イ B
ウ C
エ D

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

労働力調査に関する知識を問う問題です。

 

「労働力調査」とは、日本における就業及び不就業の状態を把握し、雇用・失業状況の詳細を明らかにすることを目的として、総務省統計局が公表している統計情報のことをいいます。

 

完全失業者

「完全失業者」とは、以下の要件を満たす人のことをいいます。

 

  1. 調査対象期間である「月末1週間(12月は20~26日)」に少しも仕事をしなかった
  2. 仕事があればすぐ就くことができる
  3. 調査対象期間である「月末1週間(12月は20~26日)」に求職活動をしていた
    (過去の求職活動の結果を待っている場合を含む)

 

「完全失業者」は、何らかの具体的な「求職活動」を行っている人が対象とされています。

 

完全失業率

「完全失業率」とは「労働力人口」に占める「完全失業者」の割合を示す指標であり、以下の式で定義されています。

 

 

年齢階級別の完全失業率の推移

総務省が公表している「労働力調査」の結果によると「1990年~2012年」における「15〜24歳」「25〜34歳」「45〜54歳」「55〜64歳」の「完全失業率」の推移は以下の通りです。

「15〜24歳」は、4つの年齢階級の中で常に「完全失業率」が高くなっており、「55〜64歳」は、4つの年齢階級の中で常に「完全失業率」が低くなっていることが分かります。

 

 

したがって、全ての年齢階級の中で最も高い水準で推移している「A」のグラフが「15〜24歳」の「完全失業率」を示しています

 

年齢階級別の完全失業率の推移 (※)2021年5月現在

2021年時点で公表されている最新の統計情報に基づく「1990年~2020年」における全ての年齢階級の「完全失業率」の推移は以下の通りです。

2011年以降は「完全失業率」が減少傾向でしたが、2020年は新型コロナウイルスの影響で、全ての年齢階級で「完全失業率」が増加に転じたと読み取ることができます。

また、試験問題で与えられた図においては「65歳以上」の完全失業率が表記されていませんでしたが、全ての年齢階級を比較すると「65歳以上」の方が「55〜64歳」よりも常に「完全失業率」の比率が低くなっていることが分かります。

 

 

 

答えは(ア)です。


 

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