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運営管理 ~R1-36 物流センター管理(11)物流センター機能・設計~

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今回は、「運営管理 ~R1-36 物流センター管理(11)物流センター機能・設計~」について説明します。

 

運営管理 ~令和元年度一次試験問題一覧~

令和元年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

一括物流センター

 

在庫型物流センター(DC/Distribution Center)

「在庫型物流センター(DC)」とは、入荷した商品を在庫として保管して、顧客からの出荷指示に基づいて、在庫から商品をピッキングして、必要に応じて簡易な流通加工を施してから出荷するタイプの物流センターのことをいいます。

主に、卸売業者が採用していることが多く、物流センターの中で最も一般的なタイプです。

「在庫型物流センター(DC)」の一番の特徴は、商品の在庫を保有することです。

在庫を保有しているため、顧客からの「緊急を要する出荷指示」に対応することができるというメリットがありますが、在庫を保管するための広いスペースが必要になるというデメリットもあります。

「在庫型物流センター(DC)」では、「過大在庫」や「品切れ」が発生しないように「在庫管理」することが非常に重要です。

 

メーカーとDC間における商品の入荷処理

商品の在庫数が減少した場合は、メーカーに商品を発注して商品を補充します。

 

 

顧客とDC間における商品の出荷処理

顧客から受注した場合は、「在庫型物流センター(DC)」の在庫から商品をピッキング・仕分けして出荷します。

 

 

通過型物流センター(TC/Transfer Center)

「通過型物流センター(TC)」とは、商品を在庫せず、入荷した商品を迅速に仕分けて出荷するタイプの物流センターのことをいいます。

店舗を多く持つ流通小売業において、多頻度小口配送の納品対応を行うために活用されます。

「通過型物流センター(TC)」では、顧客からの注文情報に基づき、ベンダー(サプライヤー)から商品を入荷した後、迅速に仕分けを行って出荷する必要があるため、最新の入荷・出荷情報を管理する情報システム(WMS)などを導入してリアルタイムに情報を管理することが非常に重要です。

 

 

「通過型物流センター(TC)」は、「ベンダー仕分け型」と「センター仕分け型」の2種類に分類することができます。

 

ベンダー仕分け型

「ベンダー(サプライヤー)」にて商品を店舗別に仕分けた状態で「通過型物流センター(TC)」に納入する方式です。

「通過型物流センター(TC)」では「荷合わせ作業」を実施してから顧客に出荷します。

上図と見比べる場合は、一番左のメーカーが登場人物から消えていますので、ご注意ください。

 

 

センター仕分け型

ベンダー(サプライヤー)では商品の注文数量に基づき、商品別で「通過型物流センター(TC)」に納入する方式です。

「通過型物流センター(TC)」では、ピッキング・仕分け作業を実施してから、顧客に出荷します。

 

 

クロスドッキング

「クロスドッキング」とは、ベンダーから入荷した貨物(商品)を、物流センターで開梱することなく、パレットやケース単位で仕分けてトラックの積み替えのみを行って出荷する仕組みのことをいいます。

「クロスドッキング」の語源は、物流センターの「荷受場(ドック)」から「出荷場(ドック)」に貨物(商品)を通過(クロス)させるという意味に由来していると言われています。

「通過型物流センター(TC)」では、ベンダーから入荷した貨物(商品)を開梱した後、検品や仕分けを行いますが、「クロスドッキング」では、貨物(商品)を開梱しないという違いがあります。

 

流通加工・在庫型物流センター(PDC/Process Distribution Center)

「流通加工・在庫型物流センター(PDC)」とは、「在庫型物流センター(DC)」の機能に加えて、鮮魚や精肉の加工、部品の組立や設置といった高度な加工作業に対応できるよう準工場化された機能を有するタイプの物流センターのことをいいます。

加工処理を行うという付加価値を付けることができますが、労働力や設備投資が必要が必要となります。

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【令和元年度 第36問】

チェーン小売業の物流センターの機能に関する記述として、最も適切なものはどれか。

 

ア 通過型物流センター内の作業工程数は、注文商品を事前に納品先別に仕分けした状態で納品するタイプの物流センターの方が、仕分けしていない状態で納品するタイプよりも多い。
イ 店舗の荷受回数は、物流センターを経由しない場合に仕入先の数だけ荷受が発生したとすると、在庫型物流センターを経由する場合は仕入先の数よりも少ないが、通過型物流センターを経由する場合は仕入先の数と同じである。
ウ 物流センターから店舗へのカテゴリー納品は、商品を売場に補充する作業の時間を短縮する。
エ 物流センターでは、常温で管理できる商品しか取り扱うことができず、低温で管理する必要がある商品は取り扱うことができない。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

物流センターの機能に関する知識を問う問題です。

 

(ア) 不適切です。

「通過型物流センター(TC)」は、「ベンダー仕分け型」と「センター仕分け型」の2種類に分類することができます。

「ベンダー仕分け型」の場合、「ベンダー(サプライヤー)」にて商品を店舗別に仕分けた状態で納入され、「通過型物流センター(TC)」では「荷合わせ作業」を実施してから顧客に出荷します。

 

 

「センター仕分け型」の場合、ベンダー(サプライヤー)では商品の注文数量に基づき、商品別で納入され、「通過型物流センター(TC)」では「ピッキング・仕分け作業」を実施してから、顧客に出荷します。

 

 

したがって、通過型物流センター内の作業工程数は、注文商品を事前に納品先別に仕分けした状態で納品するタイプの物流センター(ベンダー仕分け型)の方が、仕分けしていない状態で納品するタイプの物流センター(センター仕分け型)よりも少なくなるため、選択肢の内容は不適切です

 

 

(イ) 不適切です。

「在庫型物流センター(DC)」と「通過型物流センター(TC)」の違いは、商品の在庫を保有するか保有しないかです。

どちらのタイプの物流センターであっても、ベンダーから納入された商品を店舗別にまとめて配送するため、物流センターを経由しない場合と比較すると、店舗の荷受回数は仕入先の数よりも少なくなります

したがって、選択肢の内容は不適切です

 

(ウ) 適切です。

「カテゴリー納品」とは、店舗に商品を出荷する際、店舗の売り場ゾーンの構成に合わせて、同一種類(カテゴリー)の商品を取りまとめて納品する形態のことをいいます。

店舗としては、同一種類(カテゴリー)の商品を取りまとめて納品されるため、商品を売場に補充する作業の時間を短縮することができます

 

したがって、物流センターから店舗へのカテゴリー納品は、商品を売場に補充する作業の時間を短縮するため、選択肢の内容は適切です

 

(エ) 不適切です。

物流センターでは、常温で管理できる商品だけではなく、低温や冷凍など温度管理が必要な商品も取り扱うことができるため、選択肢の内容は不適切です

 

答えは(ウ)です。


 

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