運営管理 ~R1-25 消防法(2)小売店舗の防火管理~

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今回は、「運営管理 ~R1-25 消防法(2)小売店舗の防火管理~」について説明します。

運営管理 ~令和元年度一次試験問題一覧~

令和元年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

消防法

「消防法」とは、昭和23年に制定された法律であり、火災から国民の生命・身体・財産を保護するとともに、火災・地震などの災害による被害を軽減することにより、社会秩序を保持し、公共の福祉を増進することを目的として、火災の予防・警戒・調査、消防設備、消火活動、救急業務、危険物の取り扱いなどを規定しています。

消防設備の設置・点検

「消防設備」は、ただ単に設置するだけでなく、いざという時に正常に動作するよう適切に維持管理することが非常に重要であるため、「消防法」において一定の条件を満たす建物における「消防設備」の設置と、定期的な点検・報告が規定されています。

消防設備

「消防設備」とは、消防法や関係政令で規定する「消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設」 のことをいい、「消火設備」「警報設備」「避難設備」「消防活動用設備」に分類されます。「消防法」で対象と定められている建物では、これらの「消防設備」を基準に従って設置しなければなりません。

消火設備

「消火設備」とは、水や消火剤を用いて消火を行う機械器具や設備のことをいいます。

  • 消火器
  • 屋内・屋外消火栓設備
  • スプリンクラー設備
  • 泡消火設備
  • ガス系消火設備
  • 粉末消火設備など

警報設備

「警報設備」とは、火災などを通報するために設置しなければならない感知・警報・通報設備のことをいいます。

  • 自動火災報知設備
  • ガス漏れ火災警報設備
  • 漏電火災警報器
  • 火災通報装置
  • 非常警報器具および非常警報設備など

避難設備

「避難設備」とは、火災などの災害が発生したときに避難のために使われる機械器具や設備のことをいいます。

  • 避難器具(はしご、救助袋)
  • 誘導灯及び誘導標識
  • 非常用照明など

消防活動用設備

「消防活動用設備」とは、消防隊が消火活動の際に利便を与えることを主眼として設置する設備のことをいいます。

  • 排煙設備
  • 連結送水管
  • 無線通信補助設備など

消防設備の設置・点検が義務付けられている建物

建物は、その用途によって「特定防火対象物」と「非特定防火対象物」に分類されており、「特定防火対象物」に該当する場合は、通常の「消防設備点検」に加えて「防火対象物点検」を実施するよう規定されています。

特定防火対象物

「消防法」に定められた「特定防火対象物」を以下に示します。

  • 劇場、映画館、演芸場又は観覧場
  • 公会堂又は集会場
  • キャバレー、カフェー、ナイトクラブその他これらに類するもの
  • 遊技場又はダンスホール
  • 性風俗関連特殊営業を営む店舗その他これらに類するもの
  • カラオケボックス等
  • 待合、料理店の類
  • 飲食店
  • 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗又は展示場
  • 旅館、ホテル、宿泊所その他これらに類するもの
  • 病院、診療所、助産所
  • 老人短期入所施設、特別養護老人ホーム、乳児院、知的障害者施設等
  • 老人デイサービスセンター、老人福祉センター、保育所、通所による障害者支援施設等
  • 幼稚園、特別支援学校
  • 蒸気浴場、熱気浴場その他これらに類するもの
  • 上記の特定用途を含む複合用途防火対象物
  • 地下街
  • 準地下街

非特定防火対象物

「消防法」に定められた「非特定防火対象物」を以下に示します。

  • 寄宿舎、下宿、共同住宅
  • 小学校、中学校、高等学校、高等専門学校、大学、専修学校、各種学校の類
  • 図書館、博物館、美術館の類
  • 特定防火対象物以外の公衆浴場
  • 車輌の停車場、船舶、航空機の発着場(旅客の乗降・待合の用に供する建築物に限る)
  • 神社、寺院、教会の類
  • 工場、作業場
  • 映画スタジオ、テレビスタジオ
  • 自動車車庫、駐車場
  • 飛行機又は回転翼航空機の格納庫
  • 倉庫
  • 上記「特定防火対象物」「非特定防火対象物」の用途に該当しない事業所
  • 特定防火対象物以外の防火対象物
  • 重要文化財、重要有形民俗文化財、史跡、重要美術品として認定された建造物

点検の実施

「消防設備点検」には、「機器点検」と「総合点検」があります。

また、「特定防火対象物」に該当する場合は、通常の「消防設備点検」に加えて「防火対象物点検」を実施するよう規定されています。

さらに、これらの点検は、「消防設備士」または「消防設備点検資格者」が実施するよう規定されています。

消防法に規定された点検の種類

点検名称 点検内容 実施頻度
機器点検 次の事項について、消防用設備等の種類に応じ、告示で定める基準に従い確認をします。

  1. 消防用設備等に附置される非常電源(自家発電設備に限る。)又は動力消防ポンプの正常な作動
  2. 消防用設備等の機器の適正な配置、損傷等の有無その他主として外観から判別できる事項
  3. 消防用設備等の機能について、外観から又は簡易な操作により判別できる事項
6ヶ月に1回
総合点検 消防用設備機器の全部、あるいは一部を作動させて、総合的な機能を消防用設備の種類に応じて確認します。 1年に1回
防火対象物点検 消防法の基準に従って、火災や防災に対する備えや対策が行われているかを確認します。

点検結果の報告

「特定防火対象物」は「1年に1回」の頻度で「非特定防火対象物」は「3年に1回」の頻度で、消防設備点検の実施結果を所轄の消防長または消防署長に報告しなければなりません。

建物の分類 報告
特定防火対象物 1年に1回
非特定防火対象物 3年に1回

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【令和元年度 第25問】

小売店舗(一般住居と併用するものは除く)における防火管理に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a 店舗に設置されている消火器具や火災報知設備などの機器点検は、6カ月に1回行わなければならない。
b 店舗に設置されている配線の総合点検は、1年に1回行わなければならない。
c 店舗は、機器点検・総合点検を行った結果を消防長または消防署長へ1年に1回報告しなければならない。
d 店舗は、特定防火対象物ではない。

[解答群]

ア a:正 b:正 c:正 d:誤
イ a:正 b:正 c:誤 d:誤
ウ a:正 b:誤 c:正 d:正
エ a:誤 b:正 c:誤 d:誤
オ a:誤 b:誤 c:正 d:正

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

考え方と解答

消防法に基づく小売店舗の防火管理に関する知識を問う問題です。

(a) 適切です。

「消防設備点検」には、「機器点検」と「総合点検」があり、「特定防火対象物」に該当する場合は、通常の「消防設備点検」に加えて「防火対象物点検」を実施するよう規定されています。

消防法に規定された点検の種類

点検名称 点検内容 実施頻度
機器点検 次の事項について、消防用設備等の種類に応じ、告示で定める基準に従い確認をします。

  1. 消防用設備等に附置される非常電源(自家発電設備に限る。)又は動力消防ポンプの正常な作動
  2. 消防用設備等の機器の適正な配置、損傷等の有無その他主として外観から判別できる事項
  3. 消防用設備等の機能について、外観から又は簡易な操作により判別できる事項
6ヶ月に1回
総合点検 消防用設備機器の全部、あるいは一部を作動させて、総合的な機能を消防用設備の種類に応じて確認します。 1年に1回
防火対象物点検 消防法の基準に従って、火災や防災に対する備えや対策が行われているかを確認します。

上表の通り、店舗に設置されている消火器具や火災報知設備などの機器点検は、6カ月に1回行わなければならないため、選択肢の内容は適切(正)です

(b) 適切です。

「消防設備点検」には、「機器点検」と「総合点検」があり、「特定防火対象物」に該当する場合は、通常の「消防設備点検」に加えて「防火対象物点検」を実施するよう規定されています。

消防法に規定された点検の種類

点検名称 点検内容 実施頻度
機器点検 次の事項について、消防用設備等の種類に応じ、告示で定める基準に従い確認をします。

  1. 消防用設備等に附置される非常電源(自家発電設備に限る。)又は動力消防ポンプの正常な作動
  2. 消防用設備等の機器の適正な配置、損傷等の有無その他主として外観から判別できる事項
  3. 消防用設備等の機能について、外観から又は簡易な操作により判別できる事項
6ヶ月に1回
総合点検 消防用設備機器の全部、あるいは一部を作動させて、総合的な機能を消防用設備の種類に応じて確認します。 1年に1回
防火対象物点検 消防法の基準に従って、火災や防災に対する備えや対策が行われているかを確認します。

上表の通り、店舗に設置されている配線の総合点検は、1年に1回行わなければならないため、選択肢の内容は適切(正)です

(c) 適切です。

「特定防火対象物」は「1年に1回」の頻度で「非特定防火対象物」は「3年に1回」の頻度で、消防設備点検の実施結果を所轄の消防長または消防署長に報告しなければなりません。

選択肢(d)とも関連しますが、「小売店舗(一般住居と併用するものは除く)」は、特定防火対象物に該当するため、「1年に1回」の報告義務があります。

建物の分類 報告
特定防火対象物 1年に1回
非特定防火対象物 3年に1回

上表の通り、店舗は特定防火対象物に該当するため、機器点検・総合点検を行った結果を消防長または消防署長へ1年に1回報告しなければならないため、選択肢の内容は適切(正)です

(d) 不適切です。

「小売店舗(一般住居と併用するものは除く)」は、「消防法」に定められた「特定防火対象物」に該当します。

  • 百貨店、マーケットその他の物品販売業を営む店舗又は展示場

したがって、店舗は、特定防火対象物であるため、選択肢の内容は不適切(誤)です

「a:正 b:正 c:正 d:誤」であるため、答えは(ア)です。


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