運営管理 ~H27-39 物流情報システム(4)GTIN13のチェックデジット~

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今回は、「運営管理 ~H27-39 物流情報システム(4)GTIN13のチェックデジット~」について説明します。

 

目次

運営管理 ~平成27年度一次試験問題一覧~

平成27年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

POSシステムによる販売データの収集

企業や店舗では「業務の効率化」「商品の在庫状況の把握」「販売傾向の分析」を行うために「POSシステム(販売時点情報管理システム)」を活用して商品の販売データを収集します。

「POSシステム」を活用して商品の販売データを収集するためには、それぞれの商品に「バーコード」を付ける必要がありますが、その「バーコード」にも色々な種類があります。

 

JAN(Japanese Article Number)コード

「JAN コード」は、商品のブランドを持つ事業者(商品の主体的な供給者)が、商品の消費者購入単位または最小取引単位に設定するコードであり、「どの事業者のどの商品か」を識別するために利用されます。

「JAN コード」は、その桁数により「標準タイプ(13 桁)」と「短縮タイプ(8桁)」があり、「短縮タイプ(8桁)」はバーコードの印刷スペースが確保できないような小さな商品にのみ使用することができます。

バーコードリーダーで読み取れるように、「JANコード」を太さの異なるバーとスペースの組み合わせとして表記したものを「JANシンボル」といいますが、「JAN コード」と「JANシンボル」は世界共通の仕組みであり、多くの国で使用されています。

日本国内では「JANコード」と呼ばれていますが、国際的には「EANコード(European Article Number)」、または「GTIN-13」「GTIN-8」 と呼ばれます。

 

  • JANコード標準タイプ(GTIN-13)
  • JANコード短縮タイプ(GTIN-8)

 

JANコード標準タイプ(GTIN-13)

「GTIN-13」は、以下の3つの情報で構成されています。
「GS1事業者コード」が「9桁」の場合は「商品アイテムコード」が「3桁」に、「GS1事業者コード」が「7桁」の場合は「商品アイテムコード」が「5桁」になります。

 

  • GS1事業者コード(9桁/7桁)
  • 商品アイテムコード(3桁/5桁)
  • チェックデジット(1桁)

 

GS1事業者コード(JAN企業コード)

「GS1事業者コード」は事業者(商品の主体的な供給者)を一意に識別するコードです。

「GS1事業者コード」を利用するには「流通システム開発センター」への登録および更新(3年ごと)を行う必要があります。

「GS1事業者コード」は、従来は「7桁」で構成されていましたが、桁数が不足したため、2001年以降の新規登録分からは原則として「9桁」のコードが利用されるようになり、現在は「9桁/7桁」が併用されています。

なお、「GS1事業者コード」の最初の「2桁」は「国コード」を示しており、「日本」の事業者(商品の主体的な供給者)には「45/49」が割り当てられています。

 

「GS1 事業者コード」の注意事項

  • 「GS1 事業者コード」は事業者単位(法人、団体、個人)で登録するため、事業者の一部門(支社、支店、営業所単位)で登録することはできません。
  • 既に「GS1 事業者コード」を登録している事業者は、重複して登録することはできません。
    ただし、商品アイテム数が増えて商品アイテムコードの空きが少なくなった場合に限り、「GS1 事業者コード」の追加登録を申請することができます
  • 「GS1 事業者コード」は、登録事業者のみが利用できます。
    親子会社やグループ会社の関係があっても他の事業者の「GS1事業者コード」を利用することはできません

 

商品アイテムコード

「商品アイテムコード」は、「GS1事業者コード」に登録された事業者の「どの商品か」を識別するコードであり、各事業者が一定の設定基準にしたがって任意に設定することができます。

 

「商品アイテムコード」の注意事項

「商品アイテムコード」が同じ商品は、在庫管理や売上管理において同一商品として管理されてしまうため、以下に該当する場合は、それぞれ異なる「商品アイテムコード」を設定する必要があります。

 

  • 商品名が異なる場合
  • 容量が異なる場合
  • 包装サイズが異なる場合
  • 味が異なる場合
  • 色が異なる場合
  • 素材が異なる場合
  • 香りが異なる場合
  • 販売単位が異なる場合

 

チェックデジット

「チェックデジット」とは、バーコードリーダによる「コード」の読み誤りを防ぐ仕組みで、以下の計算方法によって算出される「1桁」の数字です。

 

 

JANコード短縮タイプ(GTIN-8)

「GTIN-8」は、バーコードの印刷スペースが確保できないような小さな商品にのみ利用することができるコードであり、以下の3つの情報で構成されています。

なお、「GTIN-8」を利用するには、「GS1事業者コード」とは別に「短縮タイプのGS1事業者コード」を取得する必要があります。

 

  • GS1事業者コード(6桁)
  • 商品アイテムコード(1桁)
  • チェックデジット(1桁)

 

チェックデジット

「チェックデジット」とは、バーコードリーダによる「コード」の読み誤りを防ぐ仕組みで、以下の計算方法によって算出される「1桁」の数字です。

 

 

「バーコードの印刷スペースが確保できない」の基準

「JANシンボル」を印刷するときの「サイズ・色」などについては、JIS規格によって定められていますが、印刷するスペースが確保できない場合は、縮小したり、高さを削るといった対応をすることができます。
しかし、そのような対応を行っても「JANコード標準タイプ(GTIN-13)」を印刷するスペースが確保できない場合は、「JANコード短縮タイプ(GTIN-8)」を利用することができます。

 

  1. バーコードを縮小する。
    バーコードは最小で0.8 倍まで縮小して印刷することができる
  2. 高さを削る。(トランケーション)
    バーコードのバーの高さは、以下のサイズまで削る(トランケーション)ことができます
    ただし、海外に輸出する商品では、トランケーションすることはできません。

 

引用元:一般財団法人 流通システム開発センター「はじめてのバーコードガイド」

 

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成27年度 第39問】

JANコード(標準タイプ13桁)GTIN-13におけるチェックデジットに関する記述として、最も適切なものはどれか。

 

ア 一番右の1桁がチェックデジットと呼ばれる。
イ 一番左の1桁がチェックデジットと呼ばれる。
ウ チェックデジット以外のすべての桁の数字をひとつの数字とみなして 2乗した値の下1桁をチェックデジットの値とする。
エ チェックデジット以外のすべての桁の数値の積の下1桁をチェックデジットの値とする。
オ 左から7桁目の数字がチェックデジットと呼ばれる。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

考え方と解答

「GTIN-13」のチェックデジットに関する知識を問う問題です。

 

「チェックデジット」とは、バーコードリーダによる「コード」の読み誤りを防ぐ仕組みで、以下の計算方法によって算出される「1桁」の数字です。

 

 

「チェックデジット」は、JANコードの一番右の1桁に位置するため、選択肢(ア)が正解です。

 

答えは(ア)です。


 

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