今回は、「運営管理 ~H27-25 店舗施設(3)照明~」について説明します。
目次
運営管理 ~平成27年度一次試験問題一覧~
平成27年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。
照明 -リンク-
本ブログにて「照明」について説明しているページを以下に示しますのでアクセスしてみてください。
明るさを表す基本用語
明るさを表す基本用語には「光束」「光度」「照度」「輝度」などがあります。
作業を行う工場においては、作業者の手元を照らす照明の明るさを確保する必要があるため「照度」が重要であり、商品を販売する店舗においては、陳列する商品を魅力的に見せる必要があるため「照度」だけでなく「輝度」も重要となってきます。
用語 | 単位 | 説明 |
光束 | ルーメン(lm) | 単位時間当たりの空間に光源から放射される光の量 |
光度 | カンデラ(cd) | 光源からある方向に向かう光の強さ |
照度 | ルクス(lx) | 光を受ける面の明るさ |
輝度 | スチルブ(sb) | ある方向から見たものの輝きの強さ (1スチルブ=1カンデラ/㎠) |
光源の光色と演色性
店舗において快適な照明環境を実現するには、明るさだけでなく「光色」や「演色性」についても考慮する必要があります。
「光色」とは光源から放射される光自体の色を示しており、空間の印象に影響を与えますが、「演色性」とは照らされた物の色の見え方に与える光源の特性のことをいいます。
光色(光源の色)
「光色」とは、光源から放射される光自体の色を示しており、数値化して客観的に評価するために「相関色温度」という指標を用います。「相関色温度」の単位は「K(ケルビン)」です。
一般的に、「相関色温度」が低い光は「やや赤みがかった光(暖色系)」であり空間に暖かい印象を与えます。また、「相関色温度」が高い光は「やや青みがかった光(寒色系)」であり空間に涼しい印象を与えます。
なお、「相関色温度」は光の色を示す指標であり、その温度や明るさとは関係ありません。
「やや青みがかった光」で照らされている空間では「暖色系」の物は色あせて見え、「やや赤みがかった光」で照らされている空間では「寒色系」の物はくすんで見えるという特徴があります。
光色 | 相関色温度 |
暖色 | 3300K未満 |
中間色 | 3300K~5300K |
涼色 | 5300Kを超える |
演色(光源による物の色)
「演色性」とは、照らされた物の色の見え方に与える光源の特性のことをいい、一般的に、自然光に近いものほど優れていると評価されます。
「演色性」を数値化して客観的に評価するためには「平均演色評価数」という指標が用いられます。「平均演色評価数」の単位は「Ra」であり、最大値を100として演色の質の低下に伴って減少するものとして求められます。したがって、「平均演色評価数」は数値が高く100に近いほど「演色性」が優れていることを示しています。
代表的な光源として、「白熱灯」「蛍光灯」「LED」がありますが、「演色性」が最も優れている光源は「白熱灯」です。
試験問題
それでは、実際の試験問題を解いてみます。
【平成27年度 第25問】
店舗施設の売場を演出する照明の説明に関して、次の文中の空欄A〜Cに入る語句として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
照明光の性質を知る代表的なものとして、光源に照らされた明るさを表す[ A ]、光源の色みを表す[ B ]がある。また、光で照明された物体の色の見え方を[ C ]という。
[解答群]
ア A:演色 B:光色 C:照度
イ A:光色 B:演色 C:照度
ウ A:光色 B:照度 C:演色
エ A:照度 B:演色 C:光色
オ A:照度 B:光色 C:演色
中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html)
考え方と解答
店舗施設の売場を演出する照明に関する知識を問う問題です。
明るさを表す基本用語
明るさを表す基本用語には「光束」「光度」「照度」「輝度」などがあります。
作業を行う工場においては、作業者の手元を照らす照明の明るさを確保する必要があるため「照度」が重要であり、商品を販売する店舗においては、陳列する商品を魅力的に見せる必要があるため「照度」だけでなく「輝度」も重要となってきます。
用語 | 単位 | 説明 |
光束 | ルーメン(lm) | 単位時間当たりの空間に光源から放射される光の量 |
光度 | カンデラ(cd) | 光源からある方向に向かう光の強さ |
照度 | ルクス(lx) | 光を受ける面の明るさ |
輝度 | スチルブ(sb) | ある方向から見たものの輝きの強さ (1スチルブ=1カンデラ/㎠) |
光源の光色と演色性
店舗において快適な照明環境を実現するには、明るさだけでなく「光色」や「演色性」についても考慮する必要があります。
「光色」とは光源から放射される光自体の色を示しており、空間の印象に影響を与えますが、「演色性」とは照らされた物の色の見え方に与える光源の特性のことをいいます。
穴埋め文章
上述の内容に基づき、問題文を穴埋めすると以下の文章となります。
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照明光の性質を知る代表的なものとして、光源に照らされた明るさを表す照度、光源の色みを表す光色がある。また、光で照明された物体の色の見え方を演色という。
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「A:照度 B:光色 C:演色」であるため、答えは(オ)です。
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