運営管理 ~H28-23 まちづくり三法(4)中心市街地活性化法~

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今回は、「運営管理 ~H28-23 まちづくり三法(4)中心市街地活性化法~」について説明します。

運営管理 ~平成28年度一次試験問題一覧~

平成28年度の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

まちづくり三法

「まちづくり三法」は、市街地の郊外への拡散を抑制し、街の機能を中心市街地に集中させるコンパクトシティの考え方に基づいており、「大規模小売店舗立地法(大店立地法)」「中心市街地活性化法」「都市計画法」の3つの法律で構成されています。

まちづくり三法の出題傾向

「まちづくり三法」は、毎年出題されているカテゴリなので、少し詳しく説明していきます。

年度 まちづくり三法
大規模小売店舗立地法 中心市街地活性化法 都市計画法
平成30年度 第21問(まちづくり三法共通問題で出題)
平成29年度 第26問 第23問
平成28年度 第23問
平成27年度 第23問
平成26年度 第22問 第23問
平成25年度 第23問 第22問
平成24年度 第22問 第23問
平成23年度 第23問 第22問
平成22年度 第21問
出題回数 5回 3回 5回

まちづくり三法の背景と関係性

中小小売業の事業機会を確保することを目的として「大規模小売店舗法(大店法)」が、1973年に制定、1974年に施行されましたが、1990年代に入ってから「大規模小売店舗法(大店法)」が「トイザらス」の日本出店に対する障壁となったことをきっかけとして国際社会から批判を受けたため、1998年に「大規模小売店舗法(大店法)」が廃止され、その代わりに「大規模小売店舗立地法(大店立地法)」が1998年に制定、2000年に施行されました

しかし、「大規模小売店舗立地法(大店立地法)」が施行されると、郊外への大規模小売店舗の出店が増加して中心市街地の衰退や空洞化が目立つようになったため、「中心市街地活性化法」と「都市計画法」を改正して、郊外に大規模小売店舗を出店できないようにしました

大規模小売店舗立地法(大店立地法)

「大規模小売店舗立地法(大店立地法)」では、周辺地域の生活環境を保護するという観点から、建物内の店舗面積の合計が1,000㎡を超える大規模小売店舗を対象として、配慮すべき交通渋滞、騒音、廃棄物等に関する事項を定め、施設の配置や運営方法について規制しています。

中小小売業の事業機会を確保するという目的で大規模店舗の新設を禁止した「大規模小売店舗法(大店法)」に対する国際社会からの批判に対処する形で、1998年に同法を廃止しましたが、その代わりに同年に制定され、2000年に施行されたのが「大規模小売店舗立地法(大店立地法)」です。

「大規模小売店舗立地法(大店立地法)」は、「大規模小売店舗法(大店法)」に代わって制定された法律です。引っ掛け問題に注意してください。

中心市街地活性化法

1990年代に、日本全国の地方都市で郊外化が進み、中心市街地の衰退や空洞化が目立つようになってきたため、これらを抑止するために「中心市街地の整備改善」と「商業等の活性化」を目的として、1998年に「中心市街地における市街地の整備改善及び商業等の活性化の一体的推進に関する法律」という名称で制定されました。

その後、2006年に「街なか居住」や「都市福利施設の整備」等の支援措置を追加することにより、中心市街地における「都市機能の増進」や「経済活力の向上」を図る総合的な支援法に改め、法律名を「中心市街地の活性化に関する法律」に変更されました。

都市計画法

「都市計画法」は、都市の健全な発展と秩序ある整備を図ることを目的として、1968年に制定され1969年に施行されました。
都市計画法では、都市計画の内容とその決定手続、都市計画による規制、都市計画による都市整備事業の実施などに関する事項を定めています。
直近では、2006年に改正が行われ、郊外に大規模集客施設を建設するための条件が厳しくなりました。

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成28年度 第23問】

平成26年に、中心市街地活性化法の一部が改正された。改正前に、内閣官房・中心市街地活性化推進委員会が『中心市街地活性化に向けた制度・運用の方向性(平成25年12月)』をとりまとめた。当該報告書における、平成26年改正前の中心市街地活性化法に基づき認定された中心市街地の状況に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 認定された中心市街地内における大規模小売店舗の出店件数(大規模小売店舗立地法に基づく届出数)は、認定された中心市街地外と比べて多かった。
イ 認定された中心市街地内の小売業の事業所数・年間販売額は増加していた。
ウ 平成24年度末までに基本計画が終了した市町村において、基本計画に設定された評価指標のうち、目標を達成した評価指標は全体の5割に達していた。
エ 平成24年度末までに基本計画が終了した市町村において、基本計画に設定された評価指標別の目標達成率としては、「通行量」、「施設入込数等」が比較的高いのに対し、「空き店舗等」が低かった。

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

考え方と解答

平成25年12月11日に公開された「中心市街地活性化に向けた制度・運用の方向性」の報告内容に関する知識を問う問題です。

『中心市街地活性化に向けた制度・運用の方向性』

(現状評価)

  • しかしながら、法改正後7年が経過した現在、平成24年度末までに基本計画期間が終了した市町村において、目標を達成した評価指標は全体の29%であり、基本計画全体での目標達成状況は芳しくない。
  • 目標の達成率としては、通行量、施設入込数等が比較的高いのに対し、販売額、空き店舗率等の「商業振興による活性化」をテーマにした評価指標の達成率が低い傾向にある。
  • 中心市街地内外の指標をみると、認定市街地の人口シェアは低下し、依然として低い状況にあるとともに、中心市街地の事業所数、販売額は減少し、空き店舗は増加している。また、大規模小売店舗の出店件数、立地店舗面積とも中心市街地への立地は少なく、直近ではロードサイドを含めた中心市街地外や隣接市町村への立地は増加しているとともに、医療・福祉施設の郊外の立地も増加している。このように、中心市街地が地域全体の中で求心力を回復しているとはいえない状況である。
  • なお、中心市街地の施設の老朽化が進んでいる場合があり、防災上の観点からも対策が必要になる可能性がある。

引用元:内閣官房地域活性化統合事務局 中心市街地活性化推進委員会
中心市街地活性化に向けた制度・運用の方向性

(ア) 不適切です。

「中心市街地活性化に向けた制度・運用の方向性」において、「大規模小売店舗の出店件数、立地店舗面積とも中心市街地への立地は少なく、直近ではロードサイドを含めた中心市街地外や隣接市町村への立地は増加しているとともに、医療・福祉施設の郊外の立地も増加している。」と記載されているため、選択肢の内容は不適切です

(イ) 不適切です。

「中心市街地活性化に向けた制度・運用の方向性」において、「中心市街地内外の指標をみると、認定市街地の人口シェアは低下し、依然として低い状況にあるとともに、中心市街地の事業所数、販売額は減少し、空き店舗は増加している。」と記載されているため、選択肢の内容は不適切です

(ウ) 不適切です。

「中心市街地活性化に向けた制度・運用の方向性」において、「平成24年度末までに基本計画期間が終了した市町村において、目標を達成した評価指標は全体の29%であり、基本計画全体での目標達成状況は芳しくない。」と記載されているため、選択肢の内容は不適切です

(エ) 適切です。

「中心市街地活性化に向けた制度・運用の方向性」において、「目標の達成率としては、通行量、施設入込数等が比較的高いのに対し、販売額、空き店舗率等の「商業振興による活性化」をテーマにした評価指標の達成率が低い傾向にある。」と記載されているため、選択肢の内容は適切です

答えは(エ)です。


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