事例Ⅲ ~平成23年度 解答例(5)(第3問-設問2)~

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今回は、「事例Ⅲ ~平成23年度 解答例(5)(第3問-設問2)~」について説明します。

 

目次

事例Ⅲ ~平成23年度試験問題一覧~

平成23年度のその他の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

第3問(設問2)

第3問(配点40点)

 

C社では自社ブランド規格品「ビルトインシリーズ」に加え、特注品の「フリーデザインシリーズ」事業を計画している。

 

(設問2)

「フリーデザインシリーズ」事業を成功させるため、設計面の課題と生産面の課題を100字以内で述べよ。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

解答の方向性

第3問(設問2)では、OEM生産を中心に事業展開してきたC社の現状を分析し、自社ブランド事業を成功に導くために必要な設計面および生産面での課題を分析する能力を問われています。

 

設計面の課題は分かりやすく記述されていますが、生産面の課題は見つけにくくなっています。「第2問」と「第4問」の解答を考えた後、その両方の問題で取り上げなかった課題を整理して解答を構成していくという対応になると考えられます。

 

与件文で関連しそうな箇所

与件文では、2ページと3ページに記述されています。

 

「第2問」「第3問(設問2)」「第4問」で解答すべき内容と、与件文に記述されている内容の関連付けが非常に難しくなっています。

「第3問(設問2)」では、「C社の生産概要」に相当する内容が記述されている「2ページ」と「3ページ」の中から、「第2問」と「第4問」で解答に盛り込まなかった内容を探して抜粋していきます。

 

問題文の中では、以下の部分が該当します。

 

詳細に示すと以下の通りとなります。

 

  • C社の会社組織は、総務部、営業部、製造部で構成されている。設計開発業務は営業部に所属する2名の設計要員が担っている。この設計要員2名は、X社との新規格品の設計打ち合わせ、「ビルトインシリーズ」の設計開発、さらには顧客の要望で作成する「ビルトインシリーズ」を活用したオフィスレイアウト図の提案も担当するなど当社製品企画の中心である。同時に材料・購入部品などの発注業務、外注加工の手配などの購買業務も担当しており、業務量が大変多く業務が滞ることもしばしば生じている。この状態を改善し、社内で検討している「フリーデザインシリーズ」事業に必要となる特注品の設計業務に対応するため、CAD/CAM化を製造部と計画中である。
    設計要員は業務量が大変多く業務が滞ることもしばしば生じていて、フリーデザインシリーズ事業に必要となる特注品の設計業務に対応するためにはこの状態を改善する必要があると記述されています。
    「材料・購入部品などの発注業務、外注加工の手配などの購買業務」など、設計要員でなくても対応できる業務を別の部署に移管するなど(第2問で解答済み)の方法によって、設計要員の業務量を軽減して、特注品の設計業務に対応する時間を確保する必要があります。
    したがって、設計面の課題は「設計要員の業務量を軽減してフリーデザインシリーズ事業に必要となる特注品の設計業務に対応する時間を確保する。」とします。

 

  • 製品在庫は、「ビルトインシリーズ」については保有し受注に対応しているが、OEM製品については保有せずX社からの発注に基づき受注生産対応している。また材料や、ビス・ナット類などの購入部品については、発注単位や発注単価を考慮して先行手配し、外注加工品については都度発注している。この材料・購入部品・外注加工品については、新製品の開発・規格化に際してデザインを優先にすることから、製品ごとに異なるものが採用される傾向にあり、特に外注加工品についてはその傾向が強く品種が非常に多くなっている。
    ⇒ビルトインシリーズは「見込生産」、OEM製品は「受注生産」で対応していると記述されています。OEM製品を「見込生産」としていない背景は分かりませんが、フリーデザインシリーズの特注品を「受注生産」で対応するためには、OEM製品も含めた規格品はすべて見込生産に切り替え、生産現場の負荷上昇を事前に抑止しておく必要があります。
    したがって、生産面の課題は「OEM製品も含めた規格品はすべて見込生産に切り替え、規格品は見込生産、特注品は受注生産とする生産体制を構築する」とします。
    ⇒材料・購入部品・外注加工品については、品種が非常に多くなっていることが問題として記述されていますが、この問題については、「第4問」のCAD/CAM化により「材料・購入部品・外注加工品の標準化を図り品種の増加を抑制する」こととし「第3問(設問2)」では解答に盛り込まないこととします。

 

課題

「設計面の課題」と「生産面の課題」を以下に示します。

 

設計面の課題

  • 設計要員の業務量を軽減してフリーデザインシリーズ事業に必要となる特注品の設計業務に対応する時間を確保する。

 

生産面の課題

  • OEM製品も含めた規格品はすべて見込生産に切り替え、規格品は見込生産、特注品は受注生産とする生産体制を構築する。

 

解答例

ここまでに整理してきた内容に基づき、100文字以内にまとめます。

 

設計面の課題は設計要員の業務量を軽減して特注品の設計業務に対応する時間を確保すること、生産面の課題はOEM製品を見込生産に切り替え、規格品は見込生産、特注品は受注生産とする生産体制を構築することである。(100文字)

 

事例Ⅰ~事例Ⅲは正解のない試験なので、あくまで解答例として参考にしてもらえればと思います。

 


 

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