事例Ⅲ ~平成29年度 解答例(1) 全体構成の理解~

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今回は、「事例Ⅲ ~平成29年度 解答例(1) 全体構成の理解~」について説明します。

 

目次

事例Ⅲ ~平成29年度試験問題一覧~

平成29年度のその他の試験問題に関する解説は、以下のページを参照してください。

 

全体構成の理解

事例Ⅰ~事例Ⅲの問題では、最初に、試験問題の全体像を把握して、それぞれの問題で与件文のどこを参考にして解答するかを考えることをお薦めします。

例えば、例年の事例Ⅲでは、第1問で既存事業におけるC社の長所や短所を解答する問題が多く出題されますが、平成29年度は、いきなり新製品の生産販売を進めるために検討すべき課題とその対応策について求められています。

その後、第2問で既存製品の生産業務を整備して生産能力を向上させるための課題とその対応策について求められますが、試験問題の全体像を確認せずに、第1問で既存製品の生産業務における課題を新製品の生産販売を進めるために検討すべき課題として解答してしまうと、第2問の問題を読んだときに、自分の解答構成の誤りに気付き、手戻りが発生してしまうことになってしまいます。

こういった手戻りを起こさないためにも、最初に、試験問題の全体像を把握して、それぞれの問題で与件文のどこを参考にして解答するかを考えることが非常に重要です

 

第1問

第1問(配点30点)

 

CNC木工加工機の生産販売を進めるために検討すべき生産管理上の課題とその対応策を140字以内で述べよ。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

第1問では、新規事業であるCNC木工加工機の生産販売を進めるために必要な生産管理上の課題を把握し、解決する能力を求められています。

 

その後、第2問で既存事業の生産業務における課題とその対応策を問われているため、第1問では、C社がこれまで取り組んできた既存事業と今後展開する新規事業の生産方法の違いを整理し、その違いによる課題を解決する対策を解答として取りまとめていくという流れで解答を考えていきます。

 

与件文で関連しそうな箇所

与件文において、【C社の概要】と【生産概要】の後半部分と【新規事業の概要】の後半部分から、新規事業の生産管理上の課題となり得る箇所、及び対応策として活用できそうな箇所を抜粋していきます。

 

問題文の中では、以下の部分が該当します。

 

既存業務における問題として明確に明記されている「担当している機械の他は操作ができない作業者が多い」ことと「標準化やマニュアル化は進められていない」ことに対する対策を解答としたいところですが、この問題点は「第2問」で解答する材料とするため、「第1問」の解答では触れないようにしておきます。

 

第2問

 

第2問(配点20点)

 

C社社長は、現在の生産業務を整備して生産能力を向上させ、それによって生じる余力をCNC木工加工機の生産に充てたいと考えている。それを実現するための課題とその対応策について120字以内で述べよ。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

第2問では、既存事業の生産能力を向上させるために必要な生産業務上の課題を把握し、解決する能力を求められています。

 

したがって、与件文に記載されている既存事業の問題点を整理して、問題点を課題に書き換え、その対応策を解答として取りまとめていくという流れで解答を考えていきます。

 

与件文で関連しそうな箇所

与件文において、【C社の概要】と【生産概要】の文章から、既存事業の生産業務における問題となり得る箇所、及び対応策として活用できそうな箇所を抜粋していきます。

 

問題文の中では、以下の部分が該当します。

 

第3問

第3問(配点20点)

 

C社では、ホームページを活用したCNC木工加工機の受注拡大を考えている。展示会での成功を参考に、潜在顧客を獲得するためのホームページの活用方法、潜在顧客を受注に結び付けるための社内対応策を160字以内で述べよ。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

第3問の問題を読むと「事例Ⅱ」の問題ではないかと目を疑ってしまいますが、よく見ると社外向けのプロモーション施策ではなく社内に向けた対応策を提言せよ。という問題です。

問題文に「展示会での成功を参考に」と記載されているため、社外向けのプロモーションについての成功事例を整理して、「潜在顧客を獲得するためのホームページの活用方法」と「潜在顧客を受注に結び付けるための社内対応策」を解答として取りまとめていくという流れで解答を考えていきます。

 

与件文で関連しそうな箇所

与件文において、【新規事業の概要】の中盤の文章に記載されている「社外向けのプロモーションについての成功事例」の内容から活用できそうな箇所を抜粋していきます。

 

問題文の中では、以下の部分が該当します。

 

第4問

第4問(配点30点)

 

C社社長は、今後大きな設備投資や人員増をせずに、高付加価値なCNC木工加工機事業を進めたいと思っている。これを実現するためには、製品やサービスについてどのような方策が考えられるか、140字以内で述べよ。

 

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

 

第4問は、大きな設備投資や人員増をせずに、高付加価値な新規事業を進めていくための方策を提言せよ。という問題です。

与件文には、大きな設備投資や人員増をせずに、高付加価値な新規事業を進めていくための方策に関連する具体的な記述は見当たらないため、発想を膨らませて、C社に最適な方策を解答として整理していくこととなりますが、解答が単なる一般論にならないよう注意する必要があるため、与件文の中からまだ取り上げていない題材がないかを探して、C社に関連性のある具体的な提言とする構成する必要があります。(これは事例Ⅲに限った話ではありません。)

 

与件文で関連しそうな箇所

与件文の最後に「加工賃収入が中心であったC社にとって、付加価値の高い最終製品に育つものとしてCNC 木工加工機は今後が期待されている」との記述はありますが、具体的な方策を示唆するようなヒントは記載されていません。

与件文に登場する人物の中で、第1問から第3問までの解答の材料として取り上げなかった「CAD等のIT の技能を備えた常務」と「外部のCNC制御装置製作企業」を活用した解答としていくことで、単なる一般論ではなく、C社に効果的な提言としていくことができそうです。

 

問題文の中では、以下の部分が該当します。

 

事例Ⅰ~事例Ⅲは正解のない試験なので、あくまで解答例として参考にしてもらえればと思います。

 


 

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