財務・会計 ~株式指標(4)~

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今回は、「株式指標(4)」について説明します。

株式指標

「株式指標」については、過去にも説明していますので、以下のページにもアクセスしてみてください。

株価の算定に用いる指標

ROE(自己資本当期純利益率/Return On Equity)

ROEは、純資産(株主資本、自己資本)に対する当期純利益(税引後利益)の比率を示す指標であり、「株主資本利益率」や「自己資本利益率」とも呼ばれます
ROEは企業の収益力を示す財務指標の一つであり、自己資本によりどれだけ効率的に利益を生み出すことができるかを表す重要な指標です。

配当性向

配当性向は、当期純利益(税引後利益)に対する配当金の比率を示す指標であり、当期純利益1円当たりいくらの配当金が支払われているかを示しています。
投資家にとって、配当性向は企業がどの程度の利益を還元しているかを確認する重要な指標です。

発行済み株式全体で考えた場合、配当性向は以下の式で表されることもあります。

配当利回り

配当利回りは、株価に対する配当金の比率を示す指標であり、1株当たりいくらの配当金が支払われているかを示しています。
投資家にとって、配当利回りは企業がどの程度の利益を還元しているかを確認する重要な指標です。

発行済み株式全体で考えた場合、配当利回りは以下の式で表されることもあります。

DOE(株主資本配当率/Dividend on Equity)

株主資本配当率(DOE)は、純資産(株主資本、自己資本)に対する配当金の比率を示す指標であり、企業が株主に対してどの程度の利益還元を行っているかを示す指標です。

株主への配当水準を示す指標としては、一般的に「配当性向(=配当金÷当期純利益)」という指標が用いられますが、「配当性向」を算出するための「当期純利益」は毎期の数値変動が大きいため、投資家は株主資本という金額変動の少ない数値を基準にした「株主資本配当率」を用いて配当水準を確認することもできます。

株主資本配当率(DOE)は「株主資本利益率(ROE)」と「配当性向」から以下の公式でも求めることができます。

試験問題

それでは、実際の試験問題を解いてみます。

【平成22年度 第19問】

次の文章の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
業績連動型の配当政策をとった場合、毎期の[ A ]は比較的安定するが1株当たり配当額の変動が大きくなる。また、[ B ]はROEと[ A ]を掛け合わせたものであり、資本効率は利益還元政策のバランスを見る1つの指標である。

[解答群]

ア A:株主資本配当率 B:内部成長率
イ A:配当性向 B:株主資本配当率
ウ A:配当性向 B:内部成長率
エ A:配当利回り B:株主資本配当率
オ A:配当利回り B:内部成長率

中小企業診断協会Webサイト(https://www.j-smeca.jp/contents/010_c_/shikenmondai.html

考え方と解答

空欄[A]について

選択肢として記載されている株式指標「配当性向」「配当利回り」「株主資本配当率」を「分子」と「分母」に分解すると、「分子」はいずれも「配当金」ですが「分母」は各指標ごとに異なることが分かります。

株式指標 分子 分母
配当性向 配当金 当期純利益
配当利回り 時価総額
株主資本配当率 純資産

空欄[ A ]には「業績連動型の配当政策をとった場合に毎期の数値は比較的安定するが、1株当たり配当額の変動が大きくなる」株式指標を当てはめる必要があります。

「配当性向」は「当期純利益」に対する「配当金」の割合を示しているため、毎期の「当期純利益」の変動により、実際の「配当金」も大幅に増減することになります。

一方で、「配当利回り」と「株主資本配当率」は、「時価総額」や「純資産」といった企業の規模に対する配当水準を確認することができる株式指標です。

したがって、空欄[ A ]に適切な株式指標は「配当性向」です。

空欄[B]について

空欄[ A ]に選択した「配当性向」と「ROE」を掛け合わせると「株主資本配当率」となります。

「純資産(株主資本)」という金額変動の少ない数値に対する「配当金」の割合を示す「株主資本配当率」を用いることによって、投資家は純資産(企業規模)に対する配当水準を確認することができます。

答えは(イ)です。


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